犬のストレス解消は何があるの?行動原理から原因と対策を徹底検証!

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ストレス解消

前回の記事で、改めて犬の命を決して粗末に扱ってはならないことを分かって頂けたかと思います。

今回はそんな犬のストレス解消についてですが、犬はとても賢い生き物である分ストレスも溜めやすい生き物です。

無駄吠えやマーキングになんかしらの意味があることが示されていますが、意外と飼い主が見落としているものであります。

そこで今回の記事ではそうした犬のストレス解消について、行動原理から原因と対策を検証していきましょう。

飼い主にもそうでない人達にも、犬の行動原理がどういうものかをご理解いただければと存じます。

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ストレス・サイン

 

犬には沢山のボディランゲージがありますが、その内の1つに「ストレス・サイン」と呼ばれるものがあります。

どういうサインかというと、犬が何かしらのストレスを感じた時に自身の行動を落ち着かせるサインです。

厄介なのは人間と違ってそのサインが分かりやすいものもあれば、見逃しがちなものものあることでしょう。

人間の場合は緊張すると身震いしたり貧乏ゆすりをしたりといった非常に分かりやすいサインを出します。

ましてや、人間の場合顔の表情や言葉などでそれを表現で来ますから余計に分かりやすいのです。

ところが、犬は言葉が喋れないし表情もぱっと見では分かりにくいので、今回はそこを徹底分析していきます。

犬のストレス・サインの種類

さて、ここでは改めて犬のストレス・サインについて改めて見ていきましょう。

いくつかありますが、代表的なものとしてあげられるのは以下の通りです。

鼻を舐める

まず鼻を舐め始めたら、それは一つのストレス・サインだと受け止めてください。これは非常に分かりやすい例です。

犬は基本的に鼻が湿っているので渇きを嫌いますが、もう1つには緊張からのストレス・サインも意味します。

この場合犬は何かしらストレスを奥底で抱えていて、それをうまく表現できないものだと思ってください。

意外と見逃しやすいサインですが、この敏感な変化に気づけるかどうかが大きな評価の分かれ目となります。

まるでちょっとした変化に気づいて欲しい恋する女の子のようなものであると思った方がいいでしょう。

あくびをする

2つ目にあくびをする行為もまたストレス・サインであることに気づいてあげましょう。

寝起き直後ならともかく眠くもない時間帯であくびをしていたら、それは緊張をほぐそうとするサインです。

犬は人間と違って周囲の人や違う犬のあくびに引き摺られてあくびをすることはまずありません。

となると、それは犬がこわばった表情や緊張をほぐそうとするからこそしていると言う意味合いが大きいのです。

犬が無意味にあくびをしていたら、それは何かしら緊張を抱えている証拠なのだと飼い主自身が気づいてあげましょう。

無意味に四肢の先を舐める

これは以前の記事でも説明しましたが、非常に分かりやすい犬のストレス・サインなので見逃さないでください。

犬が四肢を舐める時は大抵その四肢に怪我を覆ってる時か、或いは散歩をしていてその部分にかゆみを感じたときです。

そのどちらでもないのに、無駄に舐めるクセが増えた時は犬のストレス・サインであることに気付きましょう。

これはストレス・サインの中でも非常に気づいやすい類のものなので、ここでストレスを感じるのは何かが原因になっています。

ですので、是非そうしたサインを見逃さずに飼い主やその親族の方々は犬の仕草を常日頃から目を光らせて見ておいてください。

ストレス・サインの原因になるもの

このように、犬は犬でストレス・サインを飼い主のあずかり知らないところで抱えているものです。

ほら、よく「親の心子知らず、子の心親知らず」と言うではありませんか。あれと似ています。

ここでは具体的にそのストレス・サインの原因になっているものを並べて見ましょう。

部屋から出れないストレス

これは室内飼いの犬が特に抱えやすい問題であり、部屋から出られないことはストレスの原因になります。

単純に室内飼いだけならそうなりませんが、散歩など他の問題が合わさったとなると話は別です。

いくら犬が社交的な動物だと言っても、決して飼い主の奴隷ではなく自由な存在でありたいと思っています。

だからこそ、部屋から出られないストレスというのは何物にも代え難い潜在意識のストレスの素ではないでしょうか。

ですから、犬が室内飼いされっぱなしであることは逆に問題なのです。

引っ越しによるストレス

犬は引っ越すと環境の変化により、慣れないプレッシャーを抱えて無意識にストレスを溜め込む原因になります。

常に安住の地と安定感を望む犬にとって変化の激しい生活というのは決して楽なことではないのです。

だから、引っ越しの際は毎日きちんと犬のストレス・サインに変化がないかを見守ってあげてください。

この辺りもありから、転勤が当たり前の方には犬を飼うことをお勧めできません

それくらい犬は繊細かつ神経質な生き物であることを理解してあげましょう。

多頭飼い

犬種にもよりますが、多頭飼いもまた犬がストレス・サインを抱え込みやすい一因となることを忘れないでください。

犬は群生の生き物なので、確かに多頭飼いに向いている生き物ですが、必ずしも多頭飼いを望むわけではありません

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多頭飼いについては以前にも説明しましたが、犬にとって喜びの対象であると同時にストレスの元でもあるのです。

何故ならば、慣れない犬の面倒を見ないといけない不安と同時に新入りの犬に飼い主の愛情を奪われないかを不安に思っています。

飼い主からの愛情を感じられないことこそが犬にとっては何よりもストレスの原因となるのではないでしょうか。

多頭飼いには金銭面で支出が出る以外にもこんなデメリットがあることに気づいてください。

ストレスが原因で起こる恐ろしい病気

ここまで見ていただくと、犬が何を不安に思っているのかをご理解いただけたのではないでしょうか。

では、そのストレス・サインを放置しておくと、どんな恐ろしい病気につながっていくのかを見て行きましょう、

分離不安

これに関しては以前も説明しましたが、とにかく飼い主と離れ離れであることが不安になってしまいます

もちろんしつけ次第で不安はなくなっていくのですが、犬の潜在意識はあくまでも飼い主と一緒であることを望んでいるのです。

どんな犬種にもそれは同じことが言え、また猫も同じような症状を出すことがあるほどのデリケートな病気なので気をつけてください。

飼い主がこういう時に寄り添う姿勢を見せてあげるだけで、犬は常に安心感を覚えるのではないでしょうか。

だから、この症状が出始めた時は真っ先に寄り添って不安をなくしてあげてくださいね。

強迫神経症

次に強迫神経症ですが、こちらは持続的な痛み・怪我のあとの癖・過剰な拘束などのストレスから、不可解な行動をくり返すようになります。

自分の尻尾を追いまわしてぐるぐるしたり、尻尾に噛み付いたり、足裏など同じところを執拗になめ続けたりといった上記のストレスサインが顕在化するのです。

このような場合も、時と場合によっては専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

犬は飼い主の期待に応える努力をしますが、それができないと自己嫌悪を抱く生き物でもあるのです。

必ずしもその嫌悪感を抱かなくてもいいことをきちんと飼い主が寄り添って教えてあげてください。

てんかん

そしてこれが一番恐ろしい病気ですが、人間にも猫にも発症しうる「てんかん」(癲癇)という病気を発症することがあります。

激しく痙攣し、意識を失う発作のことで、一般的には脳などに原因があると言われていますが要因の一つにストレスがあるとも言われているのです。

犬種によって、元々「てんかん」の要素を持つ犬は、ストレスなどの心的負担が掛かると、発作のスイッチが入るので注意しましょう。

てんかんには突然発症する「特発性」と定期的に起こりうる「症候性」の2種類があるので、是非気をつけてください。

特に「特発性てんかん」の起こりやすさは遺伝的な要素が関係していると言われていますので、サインを見逃さないで獣医に相談しましょう。

犬のストレス解消法

こうして見ていただくと、犬が如何に繊細で大事に扱わないといけない生き物かということはわかっていただけたのではないでしょうか。

解消法としてはまず十分な散歩と運動で行動欲求の高い犬のエネルギーを発散させ、毎日適度な運動をさせることで問題行動も起こりにくくなります。

また、留守番に強い犬にすることも重要なポイントで、絶対的リーダーである飼い主と過ごす時間は、最も安心出来る時間です。

その真逆で一人で過ごす時間は不安で仕方ないので、お留守番やハウス待機をリラックスして出来るように練習してあげる事も飼い主が愛犬のためにしてあげましょう。

また、おやつなどを過剰に与えるよりも、一緒に過ごす時間を充実させた方が飼い主にとっても愛犬にとっても最善の道と言えます。

とはいえ、適度に犬用のガムなどを与え、噛む欲求を満たしてあげるのはとても良いことなので与えてあげましょう。

他には気温などの環境変化に気をつけたり、食事内容を見直す、不妊手術、健康診断を受けさせることも大事なことだと思います。

大事なのはとにかく犬が見せるサインを見逃さずにきちんと対応してあげることではないでしょうか。

まとめ

飼い主は犬のストレスの原因を知って、犬の習性を理解出来る群れのリーダーになる必要があるのではないでしょうか。

犬がリーダーだと認める人物が家族にいない場合、犬は自分がリーダーになり、その家族を守るための行動を取るようになります。

それが知らない人に対して吠え続けることだったり、噛むなどの攻撃的な行動を取ることだったり、結果的に問題行動に繋がるのです。

飼い主といても安らぐことの出来ない犬は大きなストレスを抱えることになってしまいます。

人間を癒してくれる犬が、人間との生活にストレスを感じることほど悲しいことはありません。

もし愛犬がストレスを感じていると思ったら、「健康状態」と「環境」をチェックし、ストレスの原因を取り除くことが大事です。

また、愛犬が喜ぶことでエネルギーを発散させ、普段よりも時間をかけて、コミュニケーションを取り、愛犬を心身ともにリラックスさせてあげましょう。

愛犬が少しでもストレスフリーの生活が送れるよう、お互いがお互いにとって大きな安らぎになれるように飼い主は努力することが大切です。

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