ペットショップで犬の売れ残りが出る理由を解説!残酷な犬の現実とは?

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ペットショップ

今回はいつもとは違ったやや生臭い現実的なお話をすることになりました。やや、現実的な側面も含んでいるので苦手な方はここでお帰り願います。

以前も少しお話しした気がしますが、犬・猫とのペットライフは基本的に穏やかで平和な綺麗事ばかりで成り立っている訳ではありません。

その裏には表に知られない深い闇がたくさんあるわけで、その1つがタイトルにもあるようにペットショップにおける犬の売れ残りです。

中にはずっと成犬・老犬のまま価値が下がった売れ残りとなって枯れていき、悲惨な運命を迎えていなくなる犬もまた居ます。

そこで、今回はそうしたペットショップにおける犬の残酷な現実について、対応策なども含めて一度じっくり向かい合って見ましょう。

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ペットショップの売れ残りは氷山の一角

ペットショップで売れ残っている犬が最終的にどうなるのか、これはもうペット流通に詳しい方であればお分かりですよね。

そう、ペットショップで売れ残ってもう価値がなくなった犬は無残にも殺されてしまうという現実があります。

しかし、ペットショップの売れ残りなどはまだ氷山の一角で怪我という怪我もなく面倒を見られているだけマシな方です。

殺処分される犬の殆どは元飼い主から虐待を受けた、あるいは何かしらの理由で無残に捨てられた犬という現実があります。

その捨てられて保護された犬が新しい飼い主が見つからなかったから殺処分される他がなかったというのが実情でしょう。

正に「緩やかな死」を強いられていることを意味し、つくづく人間の身勝手さがここに来て際立つということです。

ペット流通の闇

犬や猫などのペット流通には表の華やかさとは裏腹の意地汚く苦しい闇が絶えず裏で横行しています。

ここではその例をいくつか紹介していきましょう。

抱っこさせたら勝ち

犬ビジネスの業者には「抱っこさせたら勝ち」というちょっとしたモラリストめいた箴言(しんげん)が存在します。

子犬の温もりを直に感じさせ、その魅力で消費者の判断力を奪って売ってしまおうという極めて卑劣なあざとい手法です。

つまりペットショップチェーンの言い分としては生後45日を過ぎた過ぎた子犬は日が経つに連れて新鮮味がなくなり競合他社に勝てないとのことです。

しかし、このような身勝手な商売が次々と不幸な犬を生み出し、そのせいで特に純血種が多く捨て去られている現実があります。

以前にも述べましたが、表向き綺麗に見えるペットショップの実態など所詮このように闇の深い現実が横行しているのです。

「仕事も収入もない」から捨てる

次に飼い主の事情から見ていくと、ペットショップで購入されたのに捨てられる理由は仕事も収入もないという経済的事情です。

他にも先住犬との多頭飼いで相性が悪いなどありますが、一番多い理由としては経済面が苦しくなったからが大半を占めます。

当ブログでも再三お金が大事という話をしているのは正に犬を飼うのも捨てるのも全てが経済的事情から来るものだからなのです。

しかし、これに関しては飼い主の責任であり、事前にどういうリスクが起こるかというネガティブシミュレーションは出来たでしょう。

それにもかかわらず、自ら変化する努力や犬と真摯に向き合って育てていく初心を忘れてしまうと消耗品のように軽々と捨ててしまいます。

そのような身勝手さで粗末に散っていく命のいかに多いことかが分かっていただけるのではないでしょうか。

悪徳ブリーダーの温床であるオークション

2000年代初頭以降徐々にインターネットが世間一般に浸透してからは特にオークションが幅を利かせ、それが悪徳ブリーダーの温床になりました。

オークションは今も昔も闇ビジネスの典型例であり、動物取扱業の登録さえ済ませれば特別な審査もなくオークションに参入できてしまいます。

有名な事例としては兵庫県の「ペットショップ尼崎ケンネル」であり、オークションを利用して10年ほど違法営業を続けていたことが明るみに出たのです。

しかもそのブリーダーは大半が動物愛護法と狂犬病予防法に抵触するようなことすらもやっているというとんでもない人でした。

ここ数年はそうした事例を受けて闇営業をはじめとするオークションの基準や規制も厳しくなっていますが、それでもまだゼロにはなりません。

日本のペットショップから売れ残りがなくならない理由

このように日本ではペット流通の闇が横行している現実があり数々の対処法が講じられているにもかかわらず、売れ残りがゼロになりません。

それではなぜ売れ残りがなくならないのかを以下述べていきましょう。

法整備が整っていない

以前にも何度か述べましたが、日本では海外に比べて法整備が整っておらず、100年ほど遅れているという現実があります。

実際、ペットショップといってもペット用品が置かれていることがほとんどで、展示販売などは少ないのです

日本では動物の販売に関する規制がそこまで厳しくないため、ペットショップの存在はなくなることはありません。

海外でも売れ残りや殺処分の問題がゼロではありませんが、それでも日本に比べて法整備がきちんとしており、ペットショップ販売はしていないのです。

このように、そもそもの社会全体のシステムとしてペットに優しい環境が日本では全然出来ていないのです。

動物愛護に対する意識の低さ

また、そうした法整備の杜撰さと国民の意識の低さは連動しており、国民全体の動物愛護に対する意識は未だに低いままです。

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ペットを家族として迎え入れる感覚が広まってきたとはいえ、上記したペットたちの弊害を熟知しておられる方はどの位いるでしょうか?

例えばスコティッシュフォールドが実は遺伝性疾患をお持ちの犬種であることをご存知の飼い主はまず少ないでしょう。

ペットに対する認識が「可愛い」という表向きの部分だけに向くと、その裏側にまで目が向かずビジネスの闇の部分を生み出してしまうのです。

例えるなら、アイドルファンがアイドルに対して必要以上の美化されたイメージだけを持ち、それを全てだと思い込んで裏側に目を向けないのと似ています。

「憧れ」と「実際に住める」は別物という認識がない

そんな杜撰なペット文化の日本では「憧れ」と「実際に住める」が別物であるという認識がなく、一線をきちんと引くことが出来ないのです。

憧れは所詮「理想=絵に描いた餅」であって、それを実際に可能にするには十分なバックグラウンドが必要となってきます。

海外のペット文化がその点において優れているのはビジネスとして成り立たせるためのシステムと心構えの双方ができていることでしょう。

もちろん日本と海外では辿ってきた歴史や風土など全然違いますから、一概にその成功例を真似したところでうまくいくわけではありません。

しかし、だからと言ってまだ日本独自のペット文化が国全体の産業のシステムとして整っていないという現実は変わりません。

きっとこの問題を解決するには日本は早く見積もっても実現に100年はかかるのではないでしょうか。

売れ残りをなくすために出来る工夫

このような現実を改善していくためには、やはり国全体並びに組織と個人の間での工夫が欠かせません。

果たして、どのように工夫していけば、このような悲惨な現状を改善することができるのか、対策を考えてみましょう。

徹底した法整備

まず国全体として行うべきは動物愛護法をはじめとする徹底した法整備であり、これを行わないことには現状は改善されません。

いくら個人や組織のレベルで意識や行動を改善しても、国全体が設けているシステムという名の権力に逆らうことはできないのです。

だから、まずは国全体のシステムから見直しての抜本的な改革というか、動物保護のあり方を見直さないといけないでしょう。

共通の土台となるものがきちんとなければ、その上に安定したペットライフは確立されないのですから。

国全体のシステムから見直していくことによってこそ、殺処分ゼロへの道は可能となっていくことでしょう。

ペットショップそのものを廃止して許可制にする

大きな損失を生むことにはなりましが、思い切ってペットショップそのものを廃止して、許可制にするという手もありです。

海外ではまずペットを引き取る際に販売はせず、きちんと許可制にして飼い主となる人の人間性や適性を見ます。

そうしていく中でこの人になら託してもいいと思えた人にだけ投資をするという形になっているのです。

日本でもこのようにしていけば、悪徳ブリーダーや悪質な飼い主を減らすことは出来るのではないでしょうか。

ペットを安易に手に入るものだと思ってしまうから、ああいう悪質な人たちを生み出すことにもつながるのです。

徹底した情報開示

そして3つ目に、ペットショップをはじめとする保健所などの動物愛護団体が徹底した情報開示を行うことです。

既にいくつか行うことで現状を改善している団体もありますから、足元から変えていくことは出来ます。

勿論企業秘密もあるでしょうから、全部が全部包み隠すことなく見せる必要はありません。

しかし、きちんと犬を大切に扱ってくれる所かどうかを流れの中で具体的に見せる必要はあるでしょう。

そのための法整備や見学の時間なども設けて、きちんと見直していくことが何よりも大切ではないでしょうか。

ペットショップには行くな!

こうしたペットの悲しい問題を解決するために、私たち消費者側が出来ることとして生体販売での利益を出さないことが望まれます。

そのために一番手っ取り早いのはペットショップに行かないことであり、ペットショップで買う買わないの自由は私たちにあるのです。

以前にも述べましたが、ペットショップ以外でもいくつか考えられる方法はあり、以下をお試しになってはいかがでしょうか?

  • ブリーダーから迎え入れる
  • シェルター(保健所や譲渡会)から引き取る
  • 友人や知人からもらい受ける

あくまでも紹介制や許可制といった形で直に接して話し合いを重ねて受け取る方がより解決に近づけるでしょう。

そして飼い主もまた犬を飼えるだけの十分なバックアップ体制と金銭的&精神的余裕があるかどうかが大事になっていきます。

ペットを飼うのは一人の子供を育てるも同じであり、命を預かっているという覚悟をきちんともちましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ペットショップで販売されている子犬の売れ時期はとても短く、売れ残って里親が見つからない場合悲しい運命をたどる犬もたくさんいます。

商品として売られているペットは「」ではなく「命ある動物」であり、決して見世物でもなんでもありません。

売れ残るペットの命にも目を向け、小さな命が犠牲にならないためにできることをこれを機に考えてみてください。

常にThink globally, act locally.(地球規模で考え、足元から行動する)の精神がペットライフを変えて行くのです。

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