犬は好きな音と嫌いな音をどう区別する?しつけの注意点を徹底解説!

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犬のしつけ入門

その9以来久々の犬のしつけの記事ですが、今回は「音」についての記事を書きます。

犬といえば嗅覚に優れているイメージもありますが、実は聴覚も人間の数倍優れていることで有名です。

そこで今回は「音」を生かした犬のしつけについて見ていきましょう。

 

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犬の聴覚の豆知識

 

 

まずは人間より優れていると言われる犬の聴覚が具体的にどれくらい凄いのかを見ていきましょう。

また、どんな音が好きでどんな音が嫌いかについても書いていきます。

犬の聞き取れる音域と距離

 

 

犬はおよそ3万8000ヘルツまでの音域を聞き取ることができるといわれています。

人間が聞き取れる音域が2万ヘルツなので、何と犬は人間の約2倍近くの音域まで聞き取ることが可能です。

この優れた聴覚はかつて野生の狼だった頃、餌であったウサギやネズミの鳴き声を聞き取れるように発達したと言われます。

また犬は人間の約4倍遠くの音を聞き取ることにも長けており、遠くを歩く飼い主の音が聞き取れたり飼い主が運転する車のエンジン音をも理解出来たりするのです。

そしてこの優れた聴覚を可能にしているのは犬の耳が17本の筋肉で出来ており、音がする方へ耳を動かす力があるからです。

これだけ周囲の音に敏感だからこそ、警察犬や盲導犬・災害救助犬といった形で社会貢献にも役立っています。

 

犬の好きな音

 

 

そんな犬ですが、当然好きな音と嫌いな音があり、人間にと同じように音の好みがあるのです。

大前提としてはその音が「嬉しい出来事と関連しているか否か」であることを踏まえて、まず好きな音から見ていきましょう。

 

ビニール袋の音

 

犬にとってビニール袋は飼い主がドッグフードやおやつ、オモチャが入っている音という認識です。

飼い主がガサガサという音を立てると共に「おやつが貰える!」ということから尻尾を振って近づいてきます。

また、オモチャに関しても同様に自分が噛んで遊ぶことの出来るオモチャには目がありません。

犬にとってはビニール袋=ご褒美という感覚が刻まれていることを忘れないで下さい。

 

ドッグフードが更に入る音

 

ドッグフードが皿に入るときのカラカラという音は犬にとって美味しいご飯が貰えることから大好きな音です。

その音が鳴り響くということは犬にとってとても嬉しいご飯の時間が来たことを意味します。

最初の内は「ご飯だよ~!」という掛け声で来る犬ですが、慣れるとカラカラという音だけで来るようになるのです。

遠く離れた部屋にいたとしてもこの音がするだけでダッシュで尻尾振ってやって来きます。

 

おもちゃの笛の音

 

犬が遊ぶオモチャの中には笛のように噛むと鳴るオモチャがありますが、この音も大好きです。

この笛の音が大好きな理由は向かし狼だった時に獲物を仕留める際の音に似ていて狩猟本能を呼び覚まします。

つまり、オモチャの笛の音は獲物を仕留めようとする本能を満たしてくれるサインなのです。

そしてこれを飼い主との遊びの中で覚えると飼い主が一緒に遊んでくれるという嬉しいサインになります。

 

飼い主の褒める声

 

そしてこれは「音」よりは「音声」というべきですが、飼い主の褒める声もまた犬にとっては嬉しいものです。

犬は高い声を好みますが、飼い主の声は褒めるとき無意識に高くなり、犬もその音を聞いて喜びます。

飼い主から聞かされるこの音は犬にとって大事な音の一つであり、絶対に欠かせません。

ですから、ちゃんとしつけをし、褒める行為を欠かさないようにして下さい。

 

犬の嫌いな音

 

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では続いて、犬の嫌いな音を見ていきましょう。

 

突然鳴り響く音

 

犬は何の前触れもなく突然大きな音が鳴り響くことを嫌います。

いわゆる雨天の日に響く雷の音や打ち上げ花火、地震の音などは犬にとっては不気味な音です。

人間は潜在意識に対して顕在意識が理性として発達している為、そうした音に驚きはしても「予測」は出来ます。

しかし、犬はいつどこでその音が鳴り響くか予想が出来ないので、何が起こったか全く理解出来ないのです。

中にはビックリして家を飛び出し迷子になる犬もいますので注意してください。

 

電子機器類の音

 

必ずしもそうではないですが、インターホンや携帯電話などの電子機器類の音も犬は嫌います。

しかしそれは決して音自体が嫌いなのではなく、その音で嫌な思いをすることになるからです。

例えばインターホンが鳴る時は知らない人が勝手に縄張りに入ることだと認識されています。

また携帯電話も同様に自分と飼い主の時間が携帯電話をかけてきた人によって遮られるわけです。

即ち、自分のスペースに入り込まれて飼い主を奪われる(と錯覚する)のが嫌ということではないでしょうか。

 

都会の騒音

 

犬は元々野生の動物である為に、たとえ人間社会で生きることになっても自然の音を好みます。

ところが人間社会は基本的に自然ではなく都会の中で暮すことになるので、自然界にない音が多いのです。

具体的には「掃除機の音」「ドライヤーの音」「車やバイクの排気音」「電動工具の音」が挙げられます。

上記の電子機器類の音もこの部類に入る音だと判断して問題はないでしょう。

車やバイクの音に関しては飼い主の車やバイクの音だけは例外的に好きな音になることもあります。

まあこれに関してはもう慣れるしかないので、散歩をする中で少しずつ慣れさせて下さい。

 

音を利用した犬のしつけ

 

 

犬の音に関する豆知識を整理したところで、次は音を利用したしつけを見ていきましょう。

好きな音・嫌いな音も工夫次第で犬のしつけにとっていい薬となります。

 

嫌いな音を利用する

 

上記した嫌いな音は犬の無駄吠え・悪戯・噛み癖を辞めさせる時に効果的です。

犬は自然界にない雑音が大嫌いなので、大きな音が突然鳴り響くことを兎に角嫌います。

身近なものだと空き缶の中にビー玉を幾つか入れてその缶をを落して大きな音を出す手法です。

その音を聞くことでいたずらや無駄吠え・噛み癖が悪いことだと気付きます。

正に毒をもって毒を制すですが、この際に注意すべきは飼い主がやったと思わせないこと。

これを飼い主がやったと認識すると飼い主が嫌いという図式になりかねません。

 

クリッカーで音を学習させる

 

実は犬用のしつけグッズの一つにクリッカーというグッズがあります。

元々イルカの調教に使われていたものであり、押すと「カチッ」と小さな音が鳴り響く道具です。

これを褒め言葉の一環として用いて、犬に好きな音として認識・定着させましょう。

褒め言葉を用いるのはいいのですが、問題は感情によって声のトーンにズレが出るため、その声のズレで犬は違和感を抱くようになります。

その点クリッカーであれば音を常に統一できるので、褒めるときに一回だけ鳴らすと100%褒められていると認識出来ます。

 

犬笛による学習

 

そしてテレビドラマなどでもよく見る手法がご存知「犬笛」です。

この犬笛はクリッカーの時と違い指示を出すためのもので、警察犬や盲導犬・災害救助犬に用いられています。

指示の代わりに犬笛を使うことであらゆるコマンドを統一した音で発信出来るのです。

犬笛から出る音は人間に聞こえる者もあれば人間が聞き取れない音域のものまで多種多様にあります。

人間が犬に指示する際に毎回同じ音を出せるように練習する必要があるので、クリッカーと違いハードルが高いでしょう。

しかしこれをマスターしておけば災害などの非常時・緊急時にも絶対に役立つことは間違いありません。

 

まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか?

これまでの記事でも多少触れてきた「音」について、今回は改めて真正面から掘り下げてみました。

犬には好きな音・嫌いな音がありますが、それをしつけに生かすも殺すも全ては飼い主次第です。

あくまでも野生の動物であることをご理解の上で快適なペットライフをお楽しみ下さい。

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