これまでの記事でトリミングについて触れてきましたが、そういえばまだトリマーのことについてはお話していませんでしたね。
しっかりと愛犬を洗ってかわいくかっこよく毛をカットして身体のケアをしてくれるトリマーもまた陰ながら素敵な職業です。
定期的にトリミングサロンにお世話になっている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなトリマーという職業についてお給料の相場や実態などトリマーの本音ややりがいを紹介していきます。
これを機にトリマーを目指される方々が増えれば、これ程嬉しいことはありません。
トリマーとはどんな職業か?
改めて、トリマーという職業がどのようなものかを説明・定義しておきましょう。
トリマーとはトリミング(刈り込んで綺麗に仕上げること)を行う人のことを言います。
しかも、時代の変化や科学の発展に伴っての進化がこれ程如実に出た職業もありません。
30年ほど前まではハサミやバリカンを駆使するプロという程度のカット職人で世間の認知度も低かったのです。
また、利用する顧客もごく一部のペット愛好家のみが利用する施設というものでした。
それが現在では仕事のあり方が多様化して使用する道具・器具・用品も多岐に渡り、使いやすい高性能なものが出来ています。
勤務場所も床屋・美容院のみならず動物病院や訓練所など様々な場に必要とされる程の存在となったのです。
トリマー活躍の場と実態
トリマーの主な仕事場は今の時代更に幅広くなってきましたが、ではその実態はどうなのでしょうか?
改めてトリマー活躍の場や実態を以下記していきます。
トリマー活躍の場
トリマー活躍の場は様々ありますが、その種類としては以下が挙げられます。
- ペットサロン
- ペットショップ
- ペットショップ&ペットサロンの併設店
- 動物病院
- ドッグパーク
- ベイビーシッター
- 出張トリマー
- 総合型モールショッピング
このようにトリマーは意外と我々の日常に近い所に溶け込んでいることが窺えるのです。
トリマーの仕事と言っても、その全てが職人トリマーのみで行われる訳ではありません。
獣医師・動物看護師・訓練士等との共同作業も多いのです。
トリマーの実態
トリマーの実態というと「動物と触れ合える」という理由で目指される方も多いですが、当然理想と現実は違います。
まずドライヤーの熱気やたちこめる動物からの匂いや吠える犬たちを押さえて努めて冷静な顔で仕事しなければなりません。
体力も精神力も人並みでは決して勤まらない、一流のプロが行う仕事は何においても最強なのです。
技術力以上に人間力と「動物を丸ごと受け入れて愛する心」がなければ、このような仕事は出来ません。
テレビ番組などで見せているのはあくまで氷山の一角であり、スキル習得だけでなれる職業ではないのです。
どんな仕事だって大事なのは忍耐力や強き意志力、そして何よりも「自分こそが」というプロ意識ではないでしょうか。
最も大事なのはコミュニケーション力
トリマーにおいて実は最も大事なのはコミュニケーション力、即ち職場の同僚の方々やお客様である飼い主とのコミュニケーションです。
トリマーはサービス業・接客業であってお客様あってのお仕事だという認識、そしてチームの一員という自覚が必要不可欠になります。
だから、技術習得だけを行えば直ぐに実戦に出させて貰えるわけではなく、全体の流れで行うことを認識しないといけません。
仕事の流れは飼い主からの予約受付に始まって成約までこぎ着けるようスムーズな情報収集を行う所から始まります。
また、飼い主によってはペットの健康状態やトリミングのスキルなどで相談されることもザラにあるのです。
ですから、トリマーと言ってもスキルだけではなく、様々な知識の総合力が必要されることを忘れないで下さい。
ペットとしっかり向き合うこと
そして、最終的な心構えはペットとしっかり真っ向勝負で向き合う覚悟と決意です。
相手はあくまでも生き物であり、必ずしもトリマーの言うことを聞いてくれるとは限りません。
どんなことをすれば犬が怖がってしまうのかやその犬の性格的特徴・癖を掴む必要があります。
また、シャンプー剤などの数々のグッズなどの知識と管理もこれに加えて必要なのです。
そう見ていくと、トリマーという仕事の実態は凄く泥臭く熱血要素の多い仕事と分かるでしょう。
トリマーの給料・年収の相場
さて、それでは本題であるトリマーの給料・年収の相場は幾らなのでしょうか?
これからトリマーを目指される方は是非参考にしてみてください。
相場は手取り約15万円、年収200~250万円
トリマーの相場は手取り約15万円、年収200~250万円位と言われています。以下に数値化しておきましょう。
- 初任給:約15万円~
- 1年目の年収:約180万~250万円
- 以降の年収:実力次第で300万~500万円にアップ
ペット業界は給料が安いのが定説ですが、やはりトリマーも最初は給料が安いことが多いようです。
地域や働くお店にもよりますが、初任給は大体「15万円前後」、年収は「180万~250万円前後」となります。
指名などがついて特別手当やボーナスが出ると、年収で300万~500万円前後まで上がるそうです。
技術力×職場環境
給料・年収アップの秘訣は技術力の向上と職場環境の良し悪しの掛け合わせで決まります。
まず技術力ですが、メキメキと技術力が向上すれば顧客満足度も高くなり給料アップに繋がるでしょう。
職場によっては基本給に歩合制を取り入れて、トリマーのやる気を促しているサロン・ショップもあるほどです。
次に職場環境ですが、どんな業界でも結局は職場環境や人間関係が大事であり、それはトリマーでも例外ではありません。
勿論職場は決して理想郷ではありませんが、根底の人間性を信頼出来ないと仕事仲間として働き続けるのは厳しいのです。
後輩のやる気を促し良好な人間関係が築かれれば、自ずと技術力向上にも繋がっていくのではないでしょうか。
勤務先次第で条件は様々
とはいえ、上記した給料の相場はあくまでも目安であり、職場次第で収入は変動します。
ペットサロンなのかペットショップか、それとも動物病院かで基本の収入は異なるのです。
福利厚生費なども含めると安定感があるのは動物病院の方でしょう、賞与が年2回も入るのですから。
しかし、動物病院は決してペットサロン専門店ではないので技術力向上が難しいのではないでしょうか。
勤務時間も確かに動物病院の方が少なくて済みますが、それと働きがいがあるかはまた別物です。
ペットショップやサロンなどは安い分徒弟制でしっかり技術を叩き込んで貰えます。
給料の多寡以上に「やり甲斐」、即ちモチベーションこそが大事なのではないでしょうか。
仕事のモチベーションが自然と給料・年収の高さに繋がっていくのは間違いありません。
生活と収入を保つ為に
先に述べたように、トリマーはペットと真剣勝負で向き合う覚悟がなければ勤まりません。
当然ながら生活と収入を保つ為に注意すべき点がありますので、ここではそれに触れましょう。
トリマーの悩みはアレルギー
トリマーにとって悩みの種となるのが皮膚のトラブルやアレルギー問題です。
飼い主だけならともかく、様々な犬を扱うトリマーとなれば尚更でしょう。
特に犬や猫から受けるペットアレルギーは深刻な問題で、フケのようなものが原因でそうなります。
ペットアレルギーは体質の問題となり、放置しておけばトリマーの命が脅かされかねません。
もしトリマーのペットアレルギーが発覚した場合は医療機関できちんとした検査・治療を受けて下さい。
昔は難病だったペットアレルギーも今では原因さえ分かれば、アレルギーを起こしにくい体質に改善できます。
種類別でアレルギーの有無が異なる場合はその種類だけ他のトリマーに代わって貰うなどしてください。
徹底した自己管理
とはいえ、ペットアレルギーが起こるそもそもの原因は飼い主の自己管理が出来ていないからです。
好きで選んだ仕事であるのならば、以下の方法を試してみましょう。
- 意識して免疫機能を高める食材を取る
- 食品添加物の入った食事を避けて、手作りの食事をする
- 運動と急速をしっかり行う
これらを行うだけでも、意識はだいぶ異なってきて体質改善の基にもなり、気持ちよく仕事が出来ます。
やはり健全な精神は健全な肉体に宿るものであり、後はその食生活も含む徹底した自己管理が大事です。
現代人はこの自己管理がとても下手であり、またそれをしにくいストレス社会にいると言われています。
でもだからこそ、普段からどれだけ健康への自己投資が出来るかが将来の鍵となってくるのです。
トリマーとして働く先を選ぶ際の注意点
当然ですが、トリマーとして働く先を選ぶ際に何をすべきかはとても大事な部分です。
それでは以下働く先を選ぶ際の注意点を記していきましょう。
勤務条件をしっかり確認する
求人広告や面接などでもそうですが、まず勤務条件はしっかり把握してから仕事に臨みましょう。
たとえ給料が安かったとしても、福利厚生の制度がしっかりしていれば大丈夫ですので、以下を確認して下さい。
- 有給がしっかりとれる
- ボーナスが多い
- 残業が少ない
- 社会保険がしっかりしている
この場合年収は少なくても働き続ける価値は十分にあります。
特に将来的に家庭を持つことを考えている人にとってこれらの「目には見えにくい価値」はとても重要になります。
特に社会保険は大切であり、自分自身でも勉強し、わからないことは問い合わせるなどの対策が必要です。
ノルマ
また、トリマーの働き方の問題点の一つとして「ノルマ」がありますので、こちらも気をつけてください。
「毎月〇〇円以上の売り上げを出さなければならない」「ペット商品を売らなければならない」といった目標がつけられている所も少なくありません。
こういう条件のお店に当たってしまうと、年収だけでなく精神的にも大きな負担がかかってしまうことでしょう。
このような「ノルマ」は就職するまでなかなか見えてこないこともあります。
もし知り合いや先輩で、そのお店に勤めている(勤めていた)人がいるのならその人に実情を聞くとよいでしょう。
働き方改革が叫ばれて久しい昨今、数字は確かに大事ですが、数字を追うことを絶対基準にしている職場は早めに縁を切っておくのが吉です。
まとめ
トリマーの給料は決して高くはなく、平均年収は300万円に届かないことが多く、人気のトリマーでも500万円程度にとどまると言われています。
収入面では厳しい仕事であることは間違いないため、続けるためには確固たる意志が必要なので、将来の目標をしっかりと定めておきましょう。
そして何より職場環境と技術力の掛け合わせによって年収の多寡が決まるわけなので、ここをしっかり大事にしていってください。
これらの現実を知って尚それでもペットの面倒を見ることが好きな人だけが本物のトリマーと言えるのではないでしょうか。
もしこれでやる気をなくしたという方は悪いことは言いませんので、さっさと見切りをつけて別の業界に就職するのがおすすめです。
ペットと本気で一生を添い遂げられるM気質の人だけがこの仕事で食べていけます。