さて、これまでの記事でも中型犬についてはその具体的な種類も含めて紹介してきました。
ご覧頂ければ分かるように、中型犬は初心者向けではない犬種です。
なので今回の記事は「飼いやすい」といってもあくまで相対比較ということでご容赦ください。
小型犬に比べてハードルが上がる中型犬ですが、その理由を含めて改めてランキング形式で10種類厳選しました。
それでは具体的にどんな種類の中型犬が受け入れ易いのかを見ていきましょう。
中型犬のイメージは?
以前にも紹介しましたが、改めて中型犬というとどんな犬を思い浮かべるでしょうか?
やはり多くの人は日本固有種が走り回る姿、番犬としての役割を全うする姿を思い描く人も多いかと思います。
中型犬と聞くと日本犬を思い浮かべる人が多く、これは近年の小型犬人気によるところも影響しているのでしょう。
外国からの犬の多くは日本で需要の高い小型犬で中型犬需要があまりないため、中型犬というと雑種や日本犬を思い浮かべる人が多いようです。
しかし、中型犬は小型犬と大型犬の良いとこどりともいえる特徴を持っています。
将来的には小型犬人気をしのいで注目される日もそのうち来るのではないでしょうか。
この記事ではそんな人気の中型犬10種をランキング形式でご紹介していきましょう。
人気の中型犬10位~7位
さて、まずは人気の中型犬トップ10の10位~7位までを紹介していきましょう。
果たして、どんな中型犬がランキングしているのでしょうか?
第10位:ブルドッグ
ブルドッグは小型犬でありながら、個体によっては中型犬の大きさにもなる犬です。
少し怖そうなルックスが特徴のブルドッグですが、実は性格はとてもおとなしくひょうきんな面も持ち合わせており、毎日が楽しいでしょう。
性格がとってもユニークでのんびり屋のブルドッグの魅力にハマってしまう人もたくさんいます。
人見知りもあまりしない社交的な性格なので、無駄吠えなどもなく和やかに過ごせる犬種です。
しかし、暑さに弱いため、夏バテに気をつけてあげるとともに、皮膚病にならないように気を遣ってあげてください。
第9位:日本スピッツ
家庭犬として根強い人気を持つ日本スピッツは今回が初めての紹介となります。
昔は無駄吠えの多い犬種として敬遠されていた時期もあり、とにかく「飼いたくない中型犬」では毎回トップに来るレベルでした。
近年では多くのブリーダーの努力によって大人しい性格の日本スピッツが生み出されています。
真っ白で愛らしい外見と飼い主に対して従順な性格が可愛らしい犬種です。
因みに見た目はサモエドと似ていますが、全くの別物ですので混同なさらないように注意してください。
第8位:シェットランドシープドッグ
シェルティという愛称で親しまれているシェットランドシープドッグもまた中型犬の中では飼いやすい犬種です。
性格は飼い主に従順、期待に答えようと頑張ってくれ、もともと牧場の番犬として重用されていたので賢いのではないでしょうか。
しっかりとしつけを行えば初心者の人でも飼いやすい犬種であり割と取っつきやすい方です。
注意点としては警戒心が強く、無駄吠えがそこそこ多いので来客などが難しい点でしょう。
成犬になってからではかなり厄介なので、早い段階でこの癖は矯正しておいてください。
第7位:アメリカンコッカースパニエル
長くなめらかな被毛と知性的な顔立ちが特徴のアメリカンコッカースパニエルもまた中型犬の中では人気です。
筋肉質でバランスのとれた優美な外見と活発で従順な性格が、愛犬家の人気を集めています。
しつけがしやすく可愛らしい性格ですが、一方で寂しがり屋さんなので気をつけてください。
できるだけ多くの時間を愛犬と一緒に過ごせる方に向いている犬種です。
仕事柄家を空けることが多い人には明らかに向かないのは間違いありません。
人気の中型犬6位~4位
では次に人気の中型犬6位~4位までを紹介していきましょう。
かなり人気なあの犬も入っており、名誉挽回のチャンスとなっていますよ!
第6位:ビーグル
以前に何度か「飼いにくい犬種」の方でディスらせて頂いた「スヌーピー」のモデルとなった犬種です。
小さな狩猟犬として名高いビーグルは人なつっこく好奇心が旺盛で、冒険や遊びが大好きな犬はあります。
前にも言いましたが、しつけに苦労するという点は変わらないので、初心者向けではありません。
しかし、子どもとも仲良くできる気質を持ち、家庭犬に求められる資質を高いレベルで備えているといえます。
体が丈夫で寿命は12~15歳と割と長持ちするので、経験者の方で新しい犬を飼いたい方にはおすすめです。
しかし、一度飼うと決めた以上はその大変さを心して飼って下さいね。
第5位:ボーダー・コリー
全ての犬種の中で「最も賢い犬」と言われており、以前の記事では「飼いにくい犬種」としてディスらせていただきました。
とても賢い犬種である代わりに、その賢さが悪用されることもありますので注意してください。
しかし、基本的には活発で並外れたスタミナを持ち、ドッグスポーツファンの人々から長く愛されてきた犬種でもあります。
牧羊犬として活躍することも多いので作業能力や意欲も高く、他の犬と遊ぶより飼い主からの指示をこなすことを好む傾向にあるのです。
決して初心者向けではありませんが、しつけをきちんと行えば、とてもいい犬種に育ってくれることでしょう。
第4位:ボストンテリア
ボストンテリアはタキシードを着ているような外見から「小さなアメリカ紳士」とも呼ばれています。
とても正義感が強く愛情深い性格で、子供のいる家庭でも安心して飼うことが可能な犬種です。
無駄吠えの少ないことでも人気の犬種ですので、飼うことをお考えの方は検討してみて下さい。
皮膚の病気になりやすい傾向があるので、鼻や目の周りのシワ部分に気をつけましょう。
何よりも毛が短いのでお手入れが少なく済むというのはとてもいいところです。
人気の中型犬3位~1位
さあ、いよいよやって参りましたベスト3を発表いたします。
今までの記事の中で散々ディスられて終わった中型犬も今回で一気に名誉挽回しております。
上位3つにランクインしたのはこちらの犬種たちです。
第3位:ウェルシュコーギー・ペンブローク
胴長短足の愛らしい見た目や断尾された尾が特徴的な犬であり、中型犬の中では人気です。
好奇心旺盛で社交的、小さい子供のいる家庭や多頭飼いでも安心して飼うことができます。
しかし、警戒心が強く吠えたり噛みついたりすることもるので、幼犬期の頃から適切なしつけが大切でしょう。
食欲旺盛で肥満になりやすい傾向があるため、食事管理には注意してください。
以前に「飼いにくい犬種」で述べた犬種なので、飼う際にはそれ相応の指導力が必要となります。
第2位:柴犬
人気ランキング1位にランクインするのは武士道精神でおなじみ、日本人に縁の深い柴犬です。
小さな体に大胆で力強い独立心を秘めており、攻撃的で警戒心が強い面もあるので番犬向きでしょう。
孤高な武士道精神をお持ち故に他人には心を開かない傾向もありますが、主従関係に忠実で愛嬌があります。
運動量が少ないと気性が荒くなる場合もあるので、充分に運動をさせてください。
また、必要以上に歩み寄ったりせず、飯の時や遊ぶ時以外は基本そっとしておくことが大事です。
他の中型犬と扱いが異なるため、ブリーダーら専門家から指導を仰ぐのが一番いいでしょう。
第1位:フレンチ・ブルドッグ
がっちりとした体つきと愛くるしい顔で人気があり、こちらは初心者向けの犬としても安心して紹介できます。
コウモリの様な耳とスクエア形の少し大きな頭部が特徴的で、中型犬の中でも群を抜く飼いやすさです。
用心深いながらも好奇心旺盛で陽気で甘えん坊な性格も魅力のひとつです。
呼吸系の病気を患いやすく短命傾向にありますが、平均寿命は10~14年ほどといわれています。
健康管理には常に気を配って、育ててあげてくださいね。
中型犬が初心者向けではない理由
さて、上位10種を紹介しましたが、改めて書くと中型犬は基本初心者向きの犬種ではありません。
ここでは改めて何故中型犬が基本的に初心者向けではないのか、その理由を説明しましょう。
大型犬のようなエネルギー
1番の理由はやはり大型犬のようなエネルギーがある為に、初心者ではどうしても疲れてしまうのです。
見た目は小型犬に近くても、元々狩猟犬や闘犬として戦ってきた野性の遺伝子が強く残っています。
ペットとして飼われることの多い小型犬に比べて、運動量がある為にきちんと運動しないといけません。
なので、中型犬以上になってくると、どうしてもしつけが大変になってくるでしょう。
小さな体の中に凄まじいスタミナを宿しているので、安易な買い物は危険です。
無駄吠え・噛み癖が酷い
2つ目に、その運動量と比例して無駄吠え・噛み癖が酷いのもまた大きいのではないでしょうか。
元々狩猟犬や闘犬として戦ってきたので、警戒心が非常に強い犬種が多く存在しています。
そのような問題行動も起こりやすいので、ドッグトレーナーや犬の幼稚園などに通わせる必要があるでしょう。
近くを通りかかっただけで柴犬に吠えられるなどということは日常茶飯事として起こり得ます。
性格も暴れん坊なのが多いので、所見でどうしても敬遠されてしまうのです。
中型犬=飼いやすいではない
中型犬というと、「小型犬よりもしっかりしていそう」「大型犬よりも飼いやすそう」と見ることが多いですが、所詮イメージです。
中型犬は、マンションやアパートでも比較的飼える住居が多く、大型犬と比べると環境や金銭面では飼いやすいといえます。
しかし、「中型犬だから大丈夫」という思い込みは危険ですので、絶対に捨てましょう。
小型犬に比べて値段は上がりますし、室内飼いにすると家中ズタボロにされる可能性もないわけではありません。
イメージだけで飼いやすいからと思って飼うと絶対に痛い目に遭ってしまうのでやめてください。
中型犬以上の犬種は徹底したリサーチと準備期間を設けて、適性を見極めることが大切ではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか?
中型犬を最後まで責任を持って育てられる環境を整えるようにしていくことが大事です。
そもそも犬を迎え入れること自体が簡単なことではなく、犬の寿命は個体差がありますが平均10~15年と言われています。
そのため、10年以上の時間を共にするということは、しっかりと覚悟を決めて飼うことが重要です。
何度も重ねて言いますが、表面のイメージだけできちんと見極めもせず飼うということはしてはいけません。
しっかりと、飼うことができる環境が整っていることを確認してから、新しい家族を迎え入れてあげてください。
そうすれば「ここは安心できる場所だ」と認識し、一緒にいてくれるようになります。
そんな安心できる場所、時間を共にして幸せなドッグライフを過ごしましょう。