以前こちらの記事で、子犬のトリミングについて費用の相場など諸々を含めたお話をさせて頂きました。
ペットにとってトリミングはとても大事ですが、では子犬のトリミングはどの時期から始めたら良いのでしょうか。
また、トリミングが不要な犬種も居ると聞きますが、どの犬種がそれに該当するのか知らない方も多い筈です。
そこで今回は子犬のトリミングを行う時期や注意点についてご紹介します。
更に細かいポイントなども触れていくので是非参考にしてくださいね。
子犬のトリミングは必要?
必要のない一部の犬種を除けば、絶対にやった方が健康にいいのは間違いありません。
まず大前提として、犬が清潔感を大事にする生き物であることを肝に銘じて下さい。
その上で更に大事なポイントを挙げると、子犬期はとにかく徹底したしつけが出来る時期です。
また、子犬期でも結構な量の毛が部屋の中に飛び散りますので、掃除の負担がかかります。
その負担を減らす意味でもトリミングは極めて大事ということになるのです。
また、子犬期にトリミングに慣れさせておくと、成犬期に入っても抵抗せずに行えるというのもあるでしょう。
子犬のトリミングはいつから?
では子犬の場合、トリミングをいつ始めればよろしいでしょうか?
一般的な時期は生後3ヶ月以上
一般的なトリミングサロンでは子犬のトリミングは生後3ヶ月以上を基準としており、ワクチンの接種から一週間以上が経過していることも必要です。
というのも、トリミングサロンは他の犬も大勢いるため、もし感染症が発生すると多くの犬に感染が広がってしまいます。
ましてや今コロナ対策で自粛が望まれている時期なので、トリミングはなるべく自宅で行うのがいいでしょう。
特にまだ体力がない子犬の場合には、感染症が命取りになることもあるので3ヶ月後以降がお勧めなのです。
子犬をトリミングサロンに連れていくときは、生後3ヶ月+ワクチン接種から1週間以上後を目安にしてくdっさい。
犬種によって時期も多少前後する
飼い主の中には少しでも早く子犬をトリミングに連れていきたいと考えている方もいるかもしれません。
3ヶ月というのはあくまでも目安であり、犬種によってもその辺りは違ってくるので早くても遅くても構わないでしょう。
ただし、まずワクチン接種は絶対に行い、必ず必要な検査は一通り受けさせた上で行ってください。
子犬期は抵抗力や免疫がないので、ちょっとしたことで病気にかかりやすい時期でもあります。
もし早めにトリミングに連れていきたいという場合には、まずかかりつけの獣医やトレーナーなど専門家に相談するとよいでしょう。
お店によっても対応が異なる
また、お店によってもトリミング可能な時期や値段が違いますので、必ずしも問い合わせてください。
生後3ヶ月前後で大丈夫な所もあれば、生後6ヶ月でないとダメだという所もあります。
また、カットの方式もそれぞれに異なるので、初めての美容院はシャンプーコースにしてみましょう。
なるべく短時間で負担がかからないようにし、顔のカットは必ずやってもらってください。
何回か通って慣れてきたら、全身カットしてもらうのもありでしょう。
その辺りは慎重に見極めながら、トリミングのお店選びはしっかり行うことが大事です。
子犬のトリミングが大事な理由
トリミングというと、見た目を美しくする目的で行うものと考えがちですが、子犬のトリミングにはもっと大事な理由があります。
ここではそのトリミングが大事な理由を挙げましょう。
衛生面の管理
上にも書きましたが、子犬期において一番大事なことは「衛生面の管理」であり、これに勝るものはありません。
ペットは人間と違って身体が毛でおおわれているため、どうしても雑菌が繁殖しやすいものです。
また、子犬期は病気に対する免疫・抵抗力がないので、簡単に重病にかかってしまいます。
そこでトリミングでカットを行うことで、雑菌の繁殖やノミやダニなどの害虫の増加を防ぐことができます。
犬は奇麗好きで清潔感を大事にするので、健康・衛生面の管理を絶対に欠かしてはいけないでしょう。
真夏の熱中症予防
トリミングは真夏の熱中症予防にも効果的であり、毛が長いままだと熱くなった空気が溜まってしまい体温が上昇します。
結果として熱中症になってしまい、最悪の場合それで死に至るケースも決して珍しくありません。
特にペットはアスファルトに近い場所で生活するため、体温が高くなりやすいです。
そのため、トリミングを行い熱中症をきちんと予防する必要があるので、真夏は特にトリミングを行ってください。
少しでも子犬が快適な環境で生活が出来るような配慮を行うことで熱中症予防になります。
また、熱中症予防といえば、水分をしっかり多めに与えて必ず体を冷やすようにしてください。
ケガの予防
犬の場合、足の周りの毛が長すぎるとそれが足に絡んで滑ってしまい、関節の故障や骨折につながることもあります。
また、犬は肉球の間にも毛が生えているため、この部分の毛をきちんとカットしておきましょう。
肉の滑り止めが上手く行かなくなってしまい、最悪の場合頭から転げ落ちて大怪我をすることもあるのです。
トリミングは毛の伸びすぎで起きる事故を防ぐためにも役立ちます。
散歩中などは特にトリミングをしっかり行っていないと転がりやすいのでちゃんとやってくださいね。
トリミングが不要な犬5種厳選
さて、それではトリミングが不要な犬種について紹介していきましょう。
上記してきたトリミングが費用諸々含めて面倒な方はこちらの犬種がおすすめです。
フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグは身体を触ってもほとんどフワフワの毛を感じないくらい被毛が短くなっています。
それ故にシャンプーやお手入れを嫌がらなければわざわざサロンに行く必要はなく、ブラッシングすらもいらないほどです。
しかし、被毛が短いからといって、抜け毛が少ないわけではないので注意しましょう。
毛足が短い犬はそもそも被毛がカットするほど長くなりませんから、トリミングは必要ありませんが、フレンチブルドッグはその筆頭です。
多くのトリミングサロンではカットを含むコースとシャンプーとベーシックケアのみのコースを設けています。
しかし、フレンチブルドッグはトリミングサロンに行ったとしても、シャンプーコースで事足りるので飼うのにおすすめです。
柴犬
柴犬はそのふわふわした見た目とは対照的にトリミングを行う必要がありません。
なぜならばダブルコート、すなわち長いオーバーコートの下に短いアンダーコートが生えた二層構造となっているからです。
ダブルコートの場合被毛はある程度の長さまでしかならないので、カットの必要はないでしょう。
ただし、定期的なブラッシングが必須となりますのでしっかり行ってくださいね。
また、換毛期の抜け毛が多いことでも有名ですから、日々のこまめなケアは覚悟しなければなりません。
足裏などはあまり毛が伸びすぎると滑りやすくなったりするので、足裏カットは行ったほうが良いでしょう。
ポメラニアン
ポメラニアンにトリミングが不要というと、驚く方も多いかもしれません。
確かに、ポメラニアンにはライオンスタイルや柴犬スタイルなど、さまざまなカットスタイルが存在します。
トリミングを楽しんでいる飼い主さんもいますが、ポメラニアンもダブルコートの犬種のため、基本的にはトリミングやカットは不要です。
トリミングは飼い主さんの趣味の範疇なので、拘りがある場合を除いてトリミングはしなくていいでしょう。
チワワ
チワワはスムースコートと呼ばれ被毛が短いので、やはりトリミングは基本的に必要ありません。
これがチワワが人気の犬種である秘訣であり、トータルでの維持費がとにかく安く済むのです。
日本国内のチワワ人気に拍車をかけるきっかけとなったCMのチワワがロングコートだったため、ロングコートというイメージが強いかもしれません。
勿論チワワの中にはロングコートのタイプも存在しますが。チワワにもスムースコートが存在し、寧ろスムースコートの方がより原種に近いのです。
ミニチュア・ダックスフンド
ダックスフンドもロングコートのイメージが強いかもしれませんが、実はロングコートの他にスムースコート、ワイヤーコートの種類のタイプがあります。
ロングコートとワイヤーコートはトリミングなどのこまめな手入れが必要ですが、スムースコートであればそれらの手間は不要です。
どうしてもお金が気になる方はスムースコートのダックスフンドを飼うようにするといいでしょう。
しかし、シャンプーなどの衛生面の管理は絶対に行ってください。被毛が短いからいいというわけではありません。
段階的なトリミング計画を
生後3か月を過ぎたからといきなりトリミングに連れて行かなくてもよく、段階的に慣れてもらう方がいいでしょう。
トリミングサロンでは「知らない場所」「知らない人」「カット」「シャンプー」を一気に経験することになります。
すべてが初めてだと負担はとても大きいものとなるので、トリミングサロンに連れていく前に少しずつ経験させておくようにしましょう。
いきなりトリミングサロンに連れていくよりも、事前に何度か自宅シャンプーを経験させておくことが大事です。
お家でのシャンプーに慣れているなら、トリミングサロンでのシャンプーの負担も少なくなります。
このように、トリミングサロンに連れていくまでの段階的な経験を与えることが何より大事です。
子犬も徐々に慣れていくので、決して焦らず段階的に長期目線で教えてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子犬期のトリミングは3ヶ月前後を目安にしていただき、どの時期に始めるかはあせらずじっくり検討してください。
また、中にはトリミング不要な犬も居るので。トリミングが不要であればコストの面でも時間の面でも助かりますよ。
しかし、トリミング不要だからといって、衛生面の管理をしなくていい理由にはなりません。
カットは必要なくても、爪切りや肛門腺しぼり、耳掃除などのケアは当然必要になってくるのです。
犬を常に綺麗にしておくことで飼い主の心もまた綺麗になるという相乗効果になるので、しっかり行いましょう。