犬のしつけ「預かり訓練」を徹底解説!3ヶ月で愛犬は変わるのか検証

スポンサーリンク
犬のしつけ応用編

これまで沢山犬のしつけ記事を書いてきましたが、勿論全てが上手く行くわけではありません。

幾ら理屈を分かって実践したところで、全ての犬が飼い主の言うことを大人しく聞いてくれる訳ではないでしょう。

そして気がつくと、悪い点ばかりが目立って飼い主並びに他の人たちのストレスが溜まることもあるはずです。

以前しつけ教室の記事を書きましたが、今回はその応用編として「預かり訓練」を紹介します。

愛犬のしつけに苦労なさっている飼い主は是非ご覧下さい。

スポンサーリンク

預かり訓練とは何か?

預かり訓練とは社会化に問題がある愛犬を一定期間所定の訓練所に預けて犬をしつけて頂くことです。

子犬は勿論成犬であったとしても飼い主の指示を無視して迷惑をかける愛犬なども来て頂けます。

どちらかというと、警察犬や盲導犬の訓練とやや近い所があるかもしれません。

普通のしつけ教室とは違い、集中的に訓練して精度を上げていくという感じです。

一対一の徒弟制教育であるため、よりテクニカルな指導をプロから施して貰えます。

短期間で確実に成果を出すためのコースとしては最適ではないでしょうか。

預けるのに最適な時期

最初に「成犬であったとしても飼い主の指示を無視して迷惑をかける愛犬なども来て頂けます」と書きました。

しかし、それでもやはり訓練所に預けるのに最適な時期はあるので、それをこれから解説していきます。

初めての方は特に参考にして頂けると幸いです。

生後5・6ヶ月

最適なのはやはり生後5・6ヶ月後くらいの時期であり、ここが1番預かり訓練の時期に適しています。

この時期は社会化期に差し掛かる頃なので、まだ癖も少なくしつけがしやすいのは間違いありません。

ここで面倒を見る自信がない飼い主は預けてみるのも手ではないでしょうか。

トレーナーとしてもこの時期が1番教えやすいという方が多いようです。

将来を見据えて訓練させるという意味でもこの時期に行かせれば間違いありません。

しっかり短期集中で結果を出してくれますので、良質の愛犬に育つでしょう。

生後7~10ヶ月後

この時期もまだ間に合いますので、訓練に出して頂いて問題ありません。

ただ、生後5・6ヶ月後より効果が薄れることを忘れないで下さい。

この時期に入ると飼い主のしつけ方や犬の性格などで癖が出るようになります。

訓練士としてもやや手こずる時期なので、なるべく早めに入れて下さいね。

兎に角決断の早い遅いが決め手となってくるので、行動に起こしましょう。

犬の成長は早く光陰矢のごとしという位あっという間に成犬になってしまいます。

1歳以後になると注意が必要

1歳以後だとほぼ成犬期に入るので、ここから預けようとすると負担が大きくなります

既に家庭のしつけによる癖がついてしまっているので、その癖を直すのはかなり根気が要るでしょう。

ただ、メリットとしては成犬期に入ると、どんな問題点を抱えているのかが見えやすくなります。

そこで飼い主の方から事前に直して欲しい箇所をリストアップしておくと成功率が上がるでしょう。

逆にその辺りがきちんとできていないと、訓練士としても訓練の方向性がわかりにくなるのです。

後になればなるほど、それだけ訓練の成果が出にくいということを覚悟して下さい。

預かり訓練のメリット

預ける時期を把握した上で、今度は預かり訓練のメリットについて説明していきましょう。

一体犬を預けることでどのようなメリットが得られるというのでしょうか?

最短で飼い主の指示を聞く犬になる

訓練所で預かり訓練をした場合、初期の1ヶ月預けるだけでも驚く程の成果が出ます。

少なくとも基礎的なしつけなら全てをマスターした状態で帰ってくるでしょう。

即ち、飼い主がそこまで頑張らなくても愛犬が立派な犬に育つというわけです。

愛犬にしつけをする手間や時間がかからずに一人前になって帰ってきます。

やり方次第では高等技術である芸も出来るようになっているかも知れません。

プロの訓練士から直々の指導を仰げる

訓練所にもよりますが、預かり訓練では飼い主同席の元プロによるドッグトレーニングを行うこともあります。

まずプロのトレーナーが愛犬としつけを行った後、プロの指導下で飼い主が愛犬をしつけることが出来るのです。

最大の利点は犬は褒めたり叱るタイミングがしつけをする上でとても重要だということを学べることにあります。

その適切なタイミングを掴むことが出来、プロと共に行うことで高いしつけの技術を学ぶことが出来るでしょう。

決してネットなどでは得られない生の一次情報なので、非常に高い効果を得ることが出来ます。

短期間集中だけではなく、10年後も見据えて飼い主自身もまた必要なしつけのスキルを是非学んで下さい。

飼い主とトレーナーの絆が出来る

場合にもよりますが、飼い主と訓練士が仲良くなることでトレーナーとの絆が生まれることがあります。

仲良くなっておくと、訓練終了後も具体的なアドバイスや相談などが出来、飼い主の負担が減ることでしょう。

また、訓練所に通うと新たなコミュニティーが出来、ドッグトレーニングの参考になる話も聞けるのです。

場合によってはプロの方しか知らない貴重な情報を教えて頂ける可能性も出てきます。

徒弟制の教育として出来るので、より親密な関係性が築きやすくなるのではないでしょうか。

スポンサードリンク

預かり訓練のデメリット

メリットを解説したので、今度は預かり訓練のデメリットについて説明していきましょう。

一見凄そうな預かり訓練ですが、当然良いこと尽くめではないので、短所も押さえておくことは大事です。

飼い主の指示を聞かなくなる

犬を訓練所に預けることの一番のデメリットがこの「飼い主の指示を聞かなくなる」ということです。

特に預かり訓練愛犬はアメとムチで、思っているよりも厳しくドッグトレーニングを行っています。

ドッグトレーナーの方がなまじ経験値やカリスマ性がある分のでそちらの言うことをよく聞くのです。

しかし一方で肝心の飼い主の言うことに威厳がなくなり、聞かなくなってしまうという反動も起きるでしょう。

なので、最初の1ヶ月は特に飼い主の方も同席してあげるのが最適であることを覚えておいてください。

ランニングコストが高い

預かり訓練を迷ってしまう理由の2つ目がやはり予定外の高額なランニングコストが出てしまうことです。

相場で見ていくと、大体1ヶ月で約5~8万円、飼い主同席の場合1対1の60分で約3千円、合同のしつけ教室であれば大体60分で約1~2千円がかかります。

当然ながら短期集中で丸々預ける場合は3~4ヶ月でトータルで15~25万位はかかるものだと思って下さい。

合同のしつけ教室の場合一回分は安くても教える内容が限られますし、完了するのに半年程かかります。

なので結果としては短期集中で3ヶ月預けるのと大して変わらない費用がかかってしまうのです。

ただでさえ犬のしつけは毎月の餌代やら病院代やらで維持費がかかるのですから、尚更死活問題でしょう。

トレーナー選びを失敗すると逆効果

そして3つ目に、預ける訓練士を誤ってしまうと、かえって癖の悪い粗悪な犬に育ってしまいます

犬の訓練所では訓練所内でも激しい上下関係がある軍隊のような場所だということを肝に銘じて下さい。

学校における先生、会社における上司、ビジネスコミュニティにおけるメンター選びと似たようなものです。

犬のことを第一に考えた訓練士が多いですが、一部の訓練所で虐待寸前の訓練をしてしまうところもあります。

せっかく高い費用を払って犬をしつけて貰うのですから、そこでトレーナー選びは失敗したくないでしょう。

あくまでも「テクニック」ではなく「人間性」にあることを忘れないことが大事です。

預かり訓練を選ぶ際の注意点

上記を踏まえて、預かり訓練を選ぶ際の注意点を以下見ていきましょう。

訓練所の評判を調査する

まず1つ目に訓練所の評判はネットなどでもいいので絶対に調査して下さい、それも執拗なまでに。

何だったら許可を頂いた上で丸1日訓練所の見学などをさせてもらうこともありでしょう。

どの訓練所に預けるのかは本当に大事なので、きちんとその下調べをどれだけ行えるかが鍵になります。

特に初心者の飼い主の場合、犬のしつけの知識がない方が多いので、経験者に聞いてみることです。

経験者から得られる一次情報ほど有用なデータはないので、そういう他者の力はどんどん借りましょう。

値段ではなく「質」で選ぶ

費用が高いという問題はありますが、しかし決して値段の多寡で訓練所を選んだりしないで下さい。

本当に大事なのはその高い費用を対価として払った分の効果が得られるかどうかという「」にあるのです。

高いから最良の結果が出るわけでもないし、低いから最悪の結果しか出ないというわけではありません。

その高い対価と同等か、それ以上の成果がきちんと得られるかで選ぶようにしましょう。

預かり訓練はあくまでも愛犬への「投資」ですので、ここで費用を惜しむようでは上手く行きません。

訓練士との相性を見極める

そして何よりも、上記のデメリットに挙げた「訓練士選び」を何より大事にしてください。

その際に大事なのは「相性」であり、その相性とは「人間性」によって決まります。

本当に良質のトレーナーは犬のしつけで無理強いなどを絶対にしません。

また、自身の指導法や価値観・考えを押しつけてくる訓練士も選ばない方がいいでしょう。

その為にも、あらゆる情報収集を駆使して慎重に判断して下さいね。

訓練は万能ではない

まとめに入りますが、一番大事なことは「訓練は万能ではない」ということです。

どんなに高い金を払って預かり訓練したところで、その全てを賄える訳ではありません。

訓練はあくまでも飼い主が犬のしつけに困った場合の最終手段であることを肝に銘じて下さい。

きちんと普段からのしつけが出来ていれば、わざわざ高い金を払って預ける必要はありません。

また、3ヶ月の訓練で劇的に変わっても、その後元の木阿弥でダメ犬に戻ってしまえば同じです。

飼い主のしつけが最優先にあり、その上での特別な措置とするのがいいでしょう。

タイトルとURLをコピーしました