警察犬はどんな仕事をするのか?その歴史と活躍の場についても解説

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犬のしつけ応用編

こちらの記事で警察犬訓練士の仕事に関しては一通り説明しました。

ではその警察犬訓練士に育てられた警察犬とはどんな仕事をするのでしょうか?

テレビのイメージだけでは分かりにくい警察犬の仕事について解説していきましょう。

その歴史や活躍の場・特徴などについても併せて触れていきます。

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警察犬の特徴

警察犬といえばジャーマンシェパードが有名ですが、その特徴については意外と知られていません。

世間的には持ち前の嗅覚を生かして犯人を追いかけたり、事件現場を警察の人と共に歩く姿がイメージされるでしょう。

では実際どんな特徴があるのかというと、常に臨戦態勢で鋭く尖っているのは間違いありません。

また、訓練士から徹底したトレーニングを受けているので、徹底した主従関係を叩き込まれており礼儀正しいのです。

警察犬の仕事内容

次に警察犬の主な仕事内容について紹介していきましょう。

捜索

警察犬は行方不明者を中心に捜索活動を行い、その匂いから捜索対象を見つけ出します。場合によっては事件の犯人の捜索も行うのです。

足跡追及

行方不明者や犯人の残した足跡を辿り、対象者や遺留品を見つけ出すのです。

臭気選別

遺留品が行方不明者や犯人のものであるかを事件・事故解決に向けて選別をします。

麻薬探知

空港で見かけることが多いですが、国内外に麻薬を持ち込ませないために旅行客のキャリーバッグや衣類のにおいを嗅ぎ麻薬を発見します。

警察犬の歴史

警察犬が果たしてどのように誕生したのかを見ていきましょう。

起源は19世紀のドイツ中部のヒルデスハイムという町で、ここで警察犬の概念が生まれたと言われています。

日本で導入されたのは1912(大正元)年12月1日で、犯人の捜査・証拠の収集などに役立てるために英国から警察犬2頭を購入したのが始まりだそうです。

正式な記録ではないのですが、その内1頭はスコッチコリーで1歳1カ月の「バフレー号」、もう1頭はレトリバーとイングリッシュ・セターの雑種で1歳の「リリー号」でした。

その後、1947年に愛犬家たちが地域の防犯のため「日本警察犬協会」(現在は公益社団法人)を設立されます。

普段は一般家庭で飼われ、警察から要請があれば出動する「嘱託警察犬」の基礎になりました。

そして1956年には警察犬制度が復活し、警視庁など警察が自ら飼育・管理する直轄警察犬も誕生し、今に至るというわけです。

歴史としては割と新しく、まだそこまで古い歴史があるわけではないので発展途上というところでしょうか。

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警察犬の活躍する場所

警察犬は、どんな場所で活躍するのでしょうか?具体的な場所を挙げていきます。

事件・事故現場

やはり最も多い警察犬の活躍の場は事件や事故の現場、刑事ドラマなどでも目にすることが多いでしょう。

現場に残された遺留品が誰のものなのか、その後犯人はどこに向かったのかを探し出します。

犯人を見つけると、場合によっては逮捕も行うことがある程に勇敢です。

空港

前述しましたが、空港で警察犬を見たことのある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

そのほとんどが麻薬を探知する為であり、いち早く麻薬を見つけることで国内外へ麻薬が広がるのを未然に防いでいます。

警察犬が実戦に出るまでにかかる時間

では警察犬が一人前になるまでにどういったトレーニングの過程を積むのでしょうか?

最初に血統を調べられ、警察犬として将来性のある犬が民間から購入され、そこで選ばれた犬が訓練所の入所し三ヶ月のテスト期間を過ごします。

その間に担当者と仲良くなり、警察犬としての適正を判断され、警察犬として適正ありと判断された後しつけを通して集中力を養います。

その後6ヶ月にわたる服従訓練を行い、服従訓練に耐え抜いた犬だけがさらに半年間の臭気選別機訓練・警戒訓練を受講します。

訓練を終えると、初級検定と上級検定を受け、上級検定に合格してはじめて現場に出ることが許されます。

現場で活躍するまで平均して訓練所入所から1年半はかかり、漫画キャラで言うなら「ドラゴンボール」のベジータみたいなものです。

徹底した訓練を積んだエリート中のエリートだけがなることが出来、警察犬は犯罪撲滅のために日夜訓練を欠かしません。

だからこそ常に最前線に出てトップを張るプロの警察犬でいられるのです。

警察犬の引退と寿命

警察犬はおおよそ10歳前後になると、引退の道を辿ります。

中には10歳を越えても元気な警察犬もいますが、大型犬の 寿命 を考えると、10歳という年齢は現役ギリギリな年齢でしょう。

嘱託警察犬の引退後は飼い主さんの元に戻るか、訓練士のもとでそのまま飼われることとなります。

しかし、直轄警察犬に関しては警察が管理している犬となるので、譲渡やボランティアなどのもとに行くことはありません。

直轄警察犬に関しては国の元に管理される「警察犬」となるため、バロンのように警察学校の犬舎で余生を過ごす事となるのです。

なお、アメリカなどでは担当官が引き取り、家庭で余生を送らせる事もあります。

まとめ

今回は警察犬の仕事内容と向いている犬種、また一人前の警察犬になるまでのトレーニングについて解説しました。

見て頂ければ分かりますが、人間の警察同様警察犬もまた国民・市民の安全を守るプロ中のプロです。

彼らの存在があればこそ私たち一般市民は安心して平和に日常生活を営むことが出来ます。

単なるペットではない磨きに磨かれた本物の戦士たち、それが警察犬の仕事なのです。

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