警察犬訓練士の仕事内容を解説!資格や学歴はどんなものが必要?

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犬のしつけ応用編

以前に資格の話とドッグトレーナーの話をこの記事でしましたが、今回は警察犬訓練士です。

警察犬訓練士というとよくドラマやドキュメンタリーなどで「厳しい」「強い」といったイメージがあります。

しかしイメージはあくまでイメージであって、実態に関しては働いてみるまで分からないのが現実でしょう。

そこで今回は警察犬訓練士の仕事内容を解説していきます。果たして資格や学歴はどんなものが必要なのでしょうか?

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警察犬訓練士とは?

警察犬訓練士は警察犬の候補の犬に必要とされる能力を訓練するお仕事です。警察犬のお仕事や種類はまた別記事で解説するのでここでは割愛します。

警察犬訓練士の1日は朝起きてまず犬舎へ行って警察犬の下痢や嘔吐などの異常がないかなど体調を判断し、犬舎を掃除してエサをやり終えます。

そして1日の訓練に入りますが、初めての犬に対してはまず人間との主従関係をしつける服従訓練から行うのです。

そして服従訓練が済むと次は犯人襲撃などの警戒・臭気選別・足跡追及の能力を何度も何度も徹底訓練します。

犬に対しては人間に対して行うような集団教育ができず、ワンオンワンで犬の性格を見極めて意欲を引き出しながら必要な能力を習得させるのです。

また他にも一般の犬を対象にした仕事も行っており、しつけ教室や出張訓練・預託訓練なども行います。

警察犬訓練士の役割

警察犬訓練士の役割は犯罪捜査や警備・災害現場でしっかり活躍する優れた警察犬を育てることです。

警察からの出勤要請があった場合に備えいつでも対応できるように臨戦態勢で地道な訓練が求められます。

犬への愛情と警察犬の能力開発をするための根気だけでなく、体力も必要な仕事です。

訓練士が育ててくれた警察犬のおかげで私たちの安全な暮らしも守られていることは間違いありません。

警察犬訓練士に必要な資格と学歴

ここからは警察犬訓練士になるために必要な資格を述べていきましょう。

警察犬には「直轄犬」と「嘱託犬」の2種類がいてそれぞれに必要な資格や条件が異なるので別個説明していきます。

直轄警察犬訓練士に必要な資格と学歴

直轄警察犬の訓練士になるためには都道府県の警察官採用試験に合格し、鑑識課などの警察犬を扱う部署へ配属される必要があります。

必要な資格と学歴は大体以下の通りです。

  • 各自治体で警察官採用試験に合格する
  • 学歴は高卒以上、年齢は35歳未満
  • 警察官採用試験に必要な身長と体重の要件を満たすこと
  • 警察学校での研修を修了して鑑識課に配属されること

以上となりますが、警察官になることと高卒以上の学歴さえ満たせば実は特別な資格は必要ありません。

しかし、ここで注意しなければならないのは直轄警察犬訓練士はあくまでも警察官の仕事の一部に過ぎないということ。

あくまでも警察官は公務員なので希望を出したところで訓練士になれるわけではなく、人事の方々の総意で決まります。

また1度配属されても別の部署への異動もあり得るので、専門で一生見ることなど余程じゃない限りありません。

警察官の仕事の一部として直轄犬訓練士の仕事がある、という認識で居た方がいいでしょう。

嘱託警察犬訓練士(公認訓練士)

ずっと警察犬訓練士として働きたい方は嘱託警察犬訓練士の方が向いています。必要な資格・学歴は以下の通りです。

  • 公認三等訓練士の資格
  • 公認訓練士として実績を重ね二等・一等と昇格していくこと
  • 学歴の指定は特になし

以上ですが、こちらは直轄警察犬訓練士とは違って公認訓練士の資格を別個取得する必要があります。

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公認訓練士になるには見習い訓練士として訓練所に住み込みでトレーニングを受け、三等訓練士の受験資格を得てください。

三等訓練士の受験資格は18歳以上で日本警察犬協会員であることと訓練の経験があること、所定の訓練試験合格実績があることです。

その上で嘱託犬の訓練士になるためには2つのルートがあります。

1つ目が民間の警察犬訓練所に入所し見習い訓練士として日本警察犬協会の公認訓練士資格を得ること。

2つ目が警察犬訓練士養成学校を卒業しジャパンケネルクラブなどの公認訓練士資格を取得することです。

このどちらかを満たし訓練した犬と共に警察の審査を受け合格すれば、嘱託犬とその訓練士として出動要請を受けられるようになります。

警察犬訓練士に向く人・向かない人

それでは警察犬訓練士に向く人と向かない人をここでは解説していきましょう。

警察犬訓練士に向く人

犬が好き

まず警察犬訓練士に向く人は大前提として「犬が好き」ということを忘れないでください。

根気強さ・忍耐力

一人前の警察犬を育てるにはトレーニングに1年半ほどの時間がかかるので、結果が出るまで根気よく取り組める人が向いているでしょう。

プライベートを犠牲にする

トレーニングだけでなく、何頭もの犬の世話、犬舎の掃除など朝早くから夜遅くまでたくさんの業務があるのでプライベートを犠牲にする覚悟でいてください。

体作りがしっかりしている

体を使う仕事なので健康であることや体力に自信があることといった体作りはとても大切です。

警察犬訓練士に向かない人

犬が嫌い

犬が嫌いな人、愛着が持てない人は警察犬訓練士には向かないので、やめたほうがいいでしょう。

成果を早く出したい人

根気強く出来ず短期で成果を出したい人には向かない仕事なので民間企業をお勧めします。

プライベートが欲しい人

ライフワークバランスやプライベートを重視する人にはこの仕事は向きません。

体作りが出来てない人

体力がなかったり肥満だったりと健康面に問題のある方は他の仕事をなさった方がいいでしょう。

年収・月収

そしてやはり警察犬訓練士を目指す方は年収・月収などの「どれくらい稼げるか?」が気になるところでしょう。

直轄警察犬訓練士の場合は直轄なので固定で月収20万円~24万円程度年収は約320~380万円程度と高めの水準です。

一方嘱託警察犬訓練士の場合は民間なので月収13万円~15万円程度年収200万円程度とやや低めになります。

なので安定性を求めるのであれば直轄の方が向いていますが、一生訓練士でいたい場合は嘱託となるでしょう。

ただし、独立した場合実績を積めば年収1000万円も夢ではありませんが、そこまで稼げる訓練士はごく僅かです。

それを承知の上で一生犬と向き合っていく覚悟がないと勤まる仕事ではありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

警察犬訓練士というとハードルが高いイメージがありますが、意外と条件自体はそこまで厳しくありません。

男性でも女性でもなることが出来ますし、やり方次第では安定した高年収を稼ぐことも出来るのです。

しかし、「なるまで」よりも「なってから」の方が大変であることは覚悟しておいた方が良いでしょう。

国民を犯罪や命の危険から守る使命を負うことを忘れずに警察犬訓練士を目指される方は目指してください。

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