犬のお留守番は何時間まで平気?寂しがらせない為の対策などを解説

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犬のお留守番

今回の記事は犬のお留守番についてですが、お留守番は飼い主の悩み所でもあります。

以前にこちらの記事でも紹介したように、在宅ワークなどでもない限り犬に留守番させるのは気の毒でしょう。

犬は社交的である反面さみしがり屋な生き物でもあるので、特にこの辺りは悩みの種となるようです。

果たして犬は何時間までお留守番に耐えることが出来るのでしょうか?寂しがらせない為の対策なども含めて解説していきます。

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犬は何時間お留守番が出来るのか?

お仕事をしている飼い主さんの中には日中はほぼ留守番をさせているという人も多いかもしれません。

しかし犬は本来群れで生活する動物ですので、誰もいない家で孤独に長時間過ごすのは犬にとって寂しさや恐怖など精神的な負担も大きいものです。

以前の記事では8時間程度と書きましたが、実際は子犬時代の生活環境や性格・年齢などによって異なるため一概に何時間くらいが限界とは言い切れません。

一つの目安として排泄・食事などお世話の頻度で見てみましょう。

子犬の場合は8~10週齢未満なら1時間、3ヶ月なら3時間、6ヶ月齢以上になると6時間以上空くといわれています。

低週齢・低月齢な犬ほどお世話が頻繁に必要になるため、長時間留守にするのは難しいと言えるでしょう。

留守番中食事やおやつに自動給餌器を利用したり、こぼしづらいボトル式の水を用意したりする方も多いですが、あまりお勧め出来ません。

誤飲誤食の原因になったり予想できないトラブルが起きることもあり注意が必要です。

留守番によって起きる「分離不安症」

愛犬にお留守番させることで生じる最大の問題は「分離不安症」であり、これは犬に限らず猫などのペットには必ず起きます。

分離不安症とは愛着のある人や場所から離れることで不安を感じる精神障害の一つで、飼い主さんの不在中に問題行動になって現れるのです。

その問題行動には次のようなものが挙げられます。

無駄吠え

吠える・くんくん鳴く・遠吠えするなど飼い主さんの姿が見えなくなった直後から見られることの多い行動です。

飼い主さんがいるときには無駄吠えをしないケースが多く、ご近所さんからの苦情で初めて気づくこともあります。

破壊行動

ソファなどの家具を噛む・壊す、床を掘ろうとする、ドアや壁を引っ掻くなどです。

特に出かかける直前に飼い主さんが触ったものへの破壊行動が多いとされています。

粗相

いつもはちゃんと決められた場所でトイレができるのにリビングでうんちをしていたり、ソファやカーテンにおしっこをかけていたりします。

また、これに伴って室内での食糞やマーキングなども発生するので、これが一番被害が大きいかも知れません。

体調不良

食欲不振・下痢・嘔吐などの胃腸症状、過剰なグルーミング、同じ場所をグルグル回るなど落ち着きのない行動などが挙げられます。

人間で言うところの鬱病と近い部分があるので、この体調不良に気をつけて過ごすようにしてください。

分離不安症の原因

飼い主と離れることで現れる分離不安症ですが、原因はまだ明らかになっておらず、いくつかの仮説が提唱されているにすぎません。

動物行動医学の分野でもまだ明らかな見解が示されていないようですので、かなり厄介な問題です。仮説としては以下が挙げられます。

過剰な愛着

愛犬は飼い主さんといるときに大きな安心感に包まれており、通常であれば離乳とともに安心感を求める気持ちが緩やかになっていきます。

しかし、飼い主の愛情が過ぎると完全に成長してからも飼い主さんへの愛着を持ち続け、強い依存心になってしまう犬種もいるのです。

留守番中などの恐怖体験

例えば一匹で過ごしているときに大きな雷鳴が続いたなど、過去の怖い体験が留守番中の恐怖を引き起こしているという説です。

これに関してはまた犬と雷をテーマにした記事で詳細を論じますのでここでは具体的な説明はしません。

感情的ホメオスタシス

飼い主がそばにいる状態がデフォルトになってしまい、飼い主が不在の状態に違和感を覚え、元の状態に戻そうとしているという説です。

相反過程理論

なでられる・おやつをもらうなどの快感を日常的に繰り返し感じている為にそれが「ない」状態を不快に思い飼い主の存在を熱烈に求めるという説です。

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犬の留守番にはどのような対策があるのか?

犬の留守番対策として一番気をつけるべきポイントは犬の心を穏やかなままでいさせてあげることです。

犬は群れる生物なので、柴犬や秋田犬などごく一部を除いて基本的には一人ぼっちが得意ではありません。以下の対策が挙げられます。

ケージ・クレートに隔離しておく

まずはケージかクレートに愛犬を隔離して、犬が静かに暮らせる環境を作りましょう。

分離不安症で起こってしまう粗相などの諸問題はまず犬をしっかり隔離しておくことで解決出来ます。

ケージかクレートのどちらが最適かは分かりませんが、大事なのは兎に角犬に好き勝手暴れさせないことです。

また多頭飼いの場合は喧嘩にならないように必ず一匹ずつ違うスペースに隔離しておきましょう。

こうすることで少なくとも粗相、食糞、マーキングなどは防ぐことが出来ます。

室内に無駄な物を置かない

犬の届く場所に食べ物や飲み物、また壊れやすいオモチャや貴重品などを決して置かないで下さい。

また、いないとは思いますが観葉植物の中にトリカブトなど危険な植物を育てている人がいたら別の場所に移しておきましょう。

犬が誤って有毒な観葉植物に触れて死亡という最悪の場合も想定されますので、ネガティブシミュレーションは大事です。

兎に角ミニマリストな生活を心がけ、絶対に余計な真似はしないでください。

後見人に面倒を見させる

一人暮らしの場合は別として、共同生活や家族がいる場合は必ず後見人を用意して面倒を見させましょう。

またお金に余裕のある方はペットシッターを雇って面倒を見させる手もあるかもしれません。

こうすることで犬は寂しさを紛らわせることが出来、飼い主がいない不安を減じることが出来ます。

特に昨今はコロナ対策などで不安に思う人も居ると思いますので、後見人の存在は大事です。

リモート・在宅ワークにする

そしてこれが一番安全ですが、リモート・在宅ワークにするのがベストでしょう。

ペット系YouTuberなどは勿論のことコロナ対策で仕事がリモート・在宅ワークの会社も増えています。

自宅を直接仕事場に出来るので、セキュリティ対策さえしっかりしておけば大丈夫です。

緊急の外出を除いて余り外に出ないことが推奨される昨今では尚更お勧め致します。

留守番の様子をカメラ撮影しておく

そしてこれが一番大事ですが、犬のお留守番の様子をカメラ撮影でしっかり収めておいて下さい

犬が粗相やトラブルの起こったタイミング、成り行きなどを事前に知ることが出来ます。

普段は目にすることがない犬の潜在意識がダイレクトに出るのが留守番です。

これがあることで分離不安症かどうかの判別も出来るようになり、飼い主としても安心でしょう。

お留守番でやってはいけないこと

では逆にお留守番対策で飼い主が愛犬に絶対やってはいけないことを挙げてみます。

粗相や問題行動を叱りつける

まず絶対にやってはいけないことは分離不安症から生じた粗相や問題行動を叱りつけることです。

しつけにおいて叱るタイミングはあくまで問題行動を起こした直後でなければなりません。

分離不安症によるストレスで起こる問題行動はこれに類するものではないし時間も経過しているので、厳しい折檻は逆効果となります。

もしこれに心当たりのある方は1人で悩まずお近くのドッグトレーナーや獣医さんに相談してみましょう。

愛犬の興奮を刺激する

特に帰宅時に気をつけて貰いたいのが犬の興奮状態で、一見喜ばしいことのようですがそうではありません。

勿論嬉しいことは悪い事ではありませんが、これに飼い主が反応すると異常な興奮を毎日繰り返すことになります。

過度な興奮はストレスとなってかえって体に良くないということを心がけておいてください。

出かける10分前と帰宅後10分間はなるべく犬の前から気配を消して、一人でも大丈夫な受け入れ体制を作りましょう。

まとめ

今回は改めて犬のお留守番について大事なポイントを様々お伝えさせていただきました。

お出かけは毎日のことですが、ちょっとした工夫で分離不安症は回避出来るので、ずっと一緒に幸せに長生き出来るようにしましょう。

愛犬と飼い主が適切な距離感を保ち一人でも大丈夫なようにしつけて自立させてあげることが大事ではないでしょうか。

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