子犬のワクチン接種を解説!ワクチン接種の理由と種類の詳細は?

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ワクチン接種

子犬が来た時にまず飼い主が成すべきことはワクチン接種であり、散歩に行かせる前の義務です。

子犬が落ち着いたら、なるべく早いうちに健康診断と糞便検査のため最寄りの動物病院へ行ってください。

ここできちんとワクチン接種を行ったかどうかでその後の犬の健康が変わると言っても過言ではありません。

今回は具体的にワクチン接種の理由やワクチンの種類など詳細に踏み込んで解説していきましょう。

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ペットは病院が嫌い

まずワクチン接種に際して注意すべきこととして、ペットは病院が嫌いだということがいえます。

子犬に限らずハムスターも子犬も、動物病院に行くと分かると飼い主に抵抗するのです。

もっとも、それは人間も同じことで、好き好んで病院に行きたがる人なんて居ないでしょう。

ペットもそれと同じことで、特に初期の頃は暴れて抵抗する子犬も少なくありません。

ましてや注射針を刺すのですから、尚更痛がって当然ではないでしょうか。

まず子犬がワクチン接種を嫌いだとしても、それはごく当たり前のことと理解してください。

ワクチン接種を行う理由

では何故子犬をわざわざワクチン接種へと連れて行くべきなのでしょうか?

ここではその理由について解説していきます。

感染症予防の抗体を作るため

生後1~3ヶ月頃の子犬は免疫が徐々に減っていき、様々な感染症にかかるリスクが出てくるので、それを予防するためにワクチン接種が必要です。

また、多頭飼いなどの場合は先住犬に感染する可能性の病気が蔓延してしまう可能性があるのので、その為にもワクチンは欠かせません。

ここで抗体を作っておかないと成犬になってから様々な病気にかかりやすくなり、寿命も短くなってしまいます。

子犬がかかるリスクのある感染症

では具体的にワクチン接種を行わない場合にかかるリスクがあると思われる子犬の病気にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

狂犬病

狂犬病は凄く有名な病気であり、発症すると致死率100%の恐ろしい感染症です。

人を含めたすべての哺乳類に感染する恐れのある人畜共通感染症であり、生後90日以降の子犬を含むすべての飼い犬に対して、狂犬病予防注射が法律で義務付けられています。

まずこれにかかると愛犬のみならず飼い主の命も失われることになるので、絶対に避けましょう。

ジステンパー

ジステンパーはワクチン未接種の子犬の場合、急激な症状がみられ発症すると死亡率が高い病気です。保菌犬のよだれや鼻水、排泄物などの飛沫から感染します。

伝染性肝炎

伝染性肝炎は肝臓などで感染を起こします。肝炎は症状に気が付きにくく、ワクチン未接種の子犬の場合急に具合が悪くなり死に至ることもあります。

アデノウイルス2型感染症

アデノウイルス2型感染症はケンネルコフとも呼ばれ、乾いた咳をするのが特徴です。

アデノウイルスのワクチンを接種することで、伝染性肝炎とアデノウイルス2型感染症の両方を予防することができます。

パルボウイルス感染症

パルボウイルス感染症は子犬やシニア犬で感染すると死亡する恐れもある病気です。

嘔吐や激しい下痢・ケチャップのような血便を起こすことがあります。

コロナウイルス感染症

コロナウイルス感染症は保菌している犬の糞から感染する病気です。

症状は軽いことが多いですが、子犬の場合はほかのウイルスの感染を併発すると脱水を起こすなど命の危険を伴うことがあります。

パラインフルエンザ

パラインフルエンザだけの感染では症状がわからないこともある病気です。

ほかのウイルスとの感染を併発するとアデノウイルス2型感染症(ケンネルコフ)の原因になることがあります。

レプトスピラ感染症

ネズミなどのげっ歯類、野生動物。、牛・馬・豚などの家畜・ダニやノミの寄生虫の「尿」から感染することがある病気です。

ワクチンの種類

こうした感染症を防ぐ為に様々なワクチンの種類があります。

では具体的にどんな種類のワクチンがあるのかを診ていきましょう。

「生ワクチン」と「不活化ワクチン」

基本的には「生ワクチン」「不活化ワクチン」の二種類です。それぞれ具体的に説明します。

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生ワクチン

読んで字のごとく、生きているウィルスを使用しているワクチンです。

弱いウィルスで、ワクチン接種時に体内に入ると増殖を開始し、非常に軽微ですが病気に感染したのと同じ状態になります。

この過程で抗体が出来て非常に強力な免疫力がつき、持続性があることが長所です。

短所としては生きたウィルス使っているため体調が悪い時など免疫力が弱っていると、本当にその病気を発症してしまう可能性があるということです。

なので生ワクチンを接種する際は必ず体調が万全な時に行ってください。

不活化ワクチン

不活化ワクチンの方は死滅したウイルスを材料にしているので接種後の増殖はありません。

このため、生ワクチンに比べると免疫力が弱く、持続力も劣ります。

しかし、逆に長所としてその病原体による症状があらわれることはほとんどないということが挙げられます。

主に狂犬病のワクチンなどで用いられています。

混合ワクチンの種類

また、混合ワクチンについても幾つか整理しておきましょう。

2種混合ワクチン

子犬の引き渡し前に最低でも接種しておかなければならないワクチンです。

この場合の2種とは、犬ジステンパー、犬パルボウィルス感染症の2つをさします。

この2つの感染症が最も発症確率が高く、また死亡確率も高い恐ろしい病気だからです。

5種混合ワクチン

2種混合に含まれる犬ジステンパー・犬パルボウィルス感染症に加え、犬アデノウィルス2型感染症・犬伝染性肝炎・犬パラインフルエンザを含めたものです。

子犬の状態により、初回はこの5種混合ワクチンを選択する獣医も少なからずいらっしゃいます。

6種混合ワクチン

5種混合ワクチンに犬コロナウィルス感染症が追加されたものが6種混合ワクチンです。

コロナウイルスは単独感染ではそれほど重症にはなりませんが、パルボウイルスと重複感染するとパルボによる致死率が上昇すると言われています。

8種混合ワクチン

5種混合ワクチンに犬レプトスピラ感染症を加えたワクチンですです。

犬レプトスピラ感染症には200種類以上あり、日本で確認されているのは9種類となります。

7種混合ワクチンではそのうち2種類、8種混合ワクチンでは3種類が予防対象です。

9種混合ワクチン

6種混合ワクチンに上記の犬レプトスピラ感染症を加えたものが9種混合ワクチンです。

ただし、コロナウィルスは生後6週齢を過ぎた犬にはほとんど感染しないことが知られています。

上記の8種混合ワクチンのほうが最も一般的な混合ワクチンと言えるでしょう。

狂犬病ワクチン

最悪の人畜共通感染症(ズーノーシス)は発症すると必ず死亡する狂犬病に対応しています

狂犬病予防法により、ワクチン接種が法律で義務付けられており30日以内に1回、その後も毎年1回ワクチン接種を受けなければなりません。

日本では、これが功を奏し1件も発生していないですが、世界的にみるといまだに猛威をふるっている恐るべき感染症です。

ワクチンはあくまでも「異物」である

とはいえ、あくまでもワクチンは「異物」であり、毒を以て毒を制すの発想で作られているものです。

それ相応のリスクがあることを理解しておかなければなりません。

よく小学校・中学校時代にワクチン接種後その日は激しい運動や移動・お風呂を控えろと言われます。

何故かというと、ワクチン接種によってアレルギー反応を起こしたり弱ったりすることがあるからです。

人間でさえもこれですから子犬となれば尚更その法則が当てはまります。

また、ワクチンはあくまでも「予防」であって完璧なものではないのです。

あくまでも毒であることを決して忘れずにワクチン接種を行ってください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

犬のワクチン接種となると余り好ましい話題ではなく、やや重苦しい気分になることもあるでしょう。

また、ワクチン接種を受けたからといって必ずしも万全で健康なペットライフとなるわけでもありません。

義務化されているものは仕方ないとしても、そうではないワクチン接種まで行うとかえって逆効果です。

受けさせないよりは受けさせた方がいいというものなのでリスクをゼロにすることはできません。

そのことを承知の上でワクチン接種については十分にお考えの上でなさってください。

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