犬は顎の下を触ると非常に気持ちよく感じるペットとして有名です。
しかし、中には顎の下を触られるのを嫌う犬も居ます。
今回はそんな犬が触られて気持ち良く感じるツボを5つ紹介しましょう。
また、顎の下を触られるのが嫌いな理由もしっかり解説しますので参考にしてください。
犬が気持ちよく感じる5つのツボ
まずは犬が気持ち良く感じる5つのツボについて詳細に解説します。
顎の下
タイトルにも出る位犬が最も気持ちいいと感じるのが顎の下です。
犬ののどぼとけの両脇には人間でいう「人迎」というツボがあります。
ここを刺激して温めたり軽く刺激したりすることで、犬の免疫力が上がりリラックスしてくれます。
あまり強く押すとむせるので、手のひらや手の甲で胸にかけてなでおろすようにさすってください。
耳の付け根・後ろ
犬は体の構造上自分で耳の付け根や後ろを触れません。
耳のまわりにはたくさんのツボが集まっていて、刺激するとリラックスや血行促進に効果があります。
外耳炎などの病気にかかっていると痛がる部分なので、健康チェックにも役立つでしょう
しかし耳そのものを触られるのは好まない犬が多いので、撫でる時は耳の付け根や後ろ側のみにしてください。
首周り
人間は肩が最も凝りやすいのですが、犬が最も凝りやすい箇所は首です。
犬は頭を筋肉で持ち上げなくてはならないため、首が凝るのも無理ありません。
首の後ろを親指で円を描くように軽く押したり、手で大きくなでさすったりしてあげると喜びます。
しっぽの付け根
背中側のしっぽの付け根は首の次くらいに凝りやすい部分なので撫でてあげるといいでしょう。
さらに犬の腰としっぽの間には「腰百会」というツボがあり、体のバランスを整える作用があります。
トントンと軽くたたくように刺激を与えたり、マッサージのようにもんだり、軽くかいてあげるのもいいでしょう。
「もっとして!」とお尻を突き出してくるどMな犬も中にはいますよ。
おでこ・眉間
おでこや眉間のあたりはなでられると犬がうっとりする部分なので、優しくなでてあげましょう。
眉間は急所でもあり急に手を出すと驚いてしまうので声をかけながらゆっくりと撫でてください。
とてもデリケートな部分なのでぐいぐい押すのは厳禁です。
心配な場合は生後3カ月くらいまでは触らないようにし、獣医に愛犬の大泉門がきちんと閉じているのか確認しましょう。
顎の下を触られるのを嫌う理由
全ての犬が顎の下を触られるのを受け入れるわけではなく、中にはそれが嫌いだという犬種もいます。
ここではその理由について具体的に述べましょう。
下顎骨の骨折
まず何かしらの事情で犬の下顎骨が骨折している可能性が考えられます。
犬は噛み癖がある生き物なので、硬い有機物を誤って噛んでしまったときに骨折することがあるのです。
そういう時は触られるとじんじん痛みを出しますし、最悪の場合手首を噛まれることもあります。
そのようなそぶりが見られた時には必ず病院に連れていきましょう。
唾液腺腫
唾液腺腫瘍とはほとんどが耳の下や顎の下の腫れやしこりとして現れる喉の病気です。
しこりが急に大きくなる場合や痛みを伴う場合は悪性の可能性があります。
また顔面神経麻痺を伴う場合は悪性腫瘍が強く疑われるので注意してください。
薬で治すことは不可能なので早急に動物病院へ連れていき手術してもらいましょう。
歯周病
そしてまた歯周病にかかっている時も犬は顎の下を触られるのを嫌います。
歯垢中の細菌が原因となり歯肉が腫れたり歯を支えている歯周組織が破壊されたりしてしまう病気です。
歯周病が進行すると歯槽骨(歯を支えている顎の骨)がどんどん溶けてしまい最終的には歯が抜け落ちます。
ひどい時には下顎が骨折してしまうこともあり、炎症部位の粘膜では血管に細菌が入り込み心臓病や腎臓病の引き金になることもあるのです。
そのようなことにならないようしっかり病院に連れていき治療してもらいましょう。
触っていい時といけない時がある
犬には触っていい場所だけではなく触っていい時というTPOがあります。
よくある日常のシーンの中で愛犬の触りすぎに気をつけたいのが次の3つの場面です。
- 食事中
- 排泄時
- 就寝時
これらいずれにも共通しているのが犬が完全に無防備になっている時でしょう。
犬は起きている時飼い主の前以外では常に気を張り詰めた臨戦態勢です。
その臨戦態勢が解かれる時がこの3つの時なので刺激しないでください。
まとめ
いかがでしたか?
犬には顎の下を始め触っていい場所といけない場所があります。
また同様に触っていいタイミングといけないタイミングがあるのです。
それらを踏まえた上で思いやりを持ったしつけを行いましょう。
犬の気持ちを良くするためにこそ飼い主は存在しているのですから。