ジャーマン・シェパードは飼ってはいけない犬種!?事例と費用を徹底検証!

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ジャーマン・シェパード ジャーマン・シェパード・ドッグ

今回の記事ですが、なんと再びかのジャーマン・シェパード・ドッグについて再び書くことになりました。

基本的な犬種としての知識は既にこちらの記事で書いていますので、ここではプラスαの知識について補足します。

警察犬として優秀な犬種のジャーマン・シェパード・ドッグですが、実は飼ってはいけない犬種なのだそうです。

今回はその理由について改めて解説していきますが、実際の事例や購入費なども合わせて解説しましょう。

これから飼おうとお思いの方は一旦立ち止まって、本当にそうすべきかどうか是非参考にしてください。

 

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ジャーマン・シェパード・ドッグと危険犬種

 

 

ジャーマン・シェパード・ドッグは実は「危険犬種」に分類されていますが、皆さんはこの言葉をご存知でしょうか?

ここでは危険犬種とは何か?ということとジャーマン・シェパード・ドッグ の関連性について解説します。

 

危険犬種と規制法

 

本来はこの言葉自体が人間側の勝手な理屈と都合による決めつけといえるかもしれません。

しかし、残念ながら現在では世界の国々で特定の犬種とそのミックス、または一定以上の大きさの犬がこの範疇に分類されています。

危険犬種とはそのような人に危害を加える恐れのある犬種のことで、ここ数年取り締まる自治体が増えているのだそうです。

しかし、これ自体が世界共通で定められているわけではなく、各国ごとに異なっているというかなり杜撰な実態です。

にも関わらず、危険犬種と似ている雑種犬を飼い主からとりあげ殺処分してしまったなどというとんでもない事例もあります。

かなり危険な分類の仕方ではありますが、そのような裏があることを存じ上げている方は少ないでしょう。

 

日本で危険犬種扱いされている犬種

 

こちらは茨城県の動物に関する条例で危険犬種に認定されている犬たちです。

 

・秋田犬
・土佐犬(土佐闘犬)
ジャーマン・シェパード・ドッグ
・紀州犬
・ドーベルマン
・グレート・デーン
・セント・バーナード
・アメリカン・スタッフォードシャー・テリア

 

見ていただければわかるように、この中にジャーマン・シェパード・ドッグが含まれています。

これらはあくまでもほんの一部ですが、茨城県ではこのような規制があるのです。

何とも悲しきことですが、ではなぜこの中にジャーマン・シェパード・ドッグが含まれているのでしょうか?

 

危険犬種の要因は顎の力

 

警察犬として重宝されているジャーマン・シェパード・ドッグが危険犬種扱いされる所以は顎の力、噛む力です。

実は世界最強の闘犬種といわれているアメリカン・ピットブル・テリアよりも顎の力が強いといわれます。

実際犯罪現場や犯罪者と近くで関わることになる警察犬としての能力の高さの半分以上はそこからきているのです。

しかし、ジャーマン・シェパード・ドッグは家畜や飼い主を敵から守るという認識が強くあります。

あくまでもその能力は闘犬としてではなく牧羊犬として培われてきました。

それに上記の危険犬種扱いをしているのもあくまで茨城だけの話なので、実際はそこまで危険でもありません。

 

ジャーマン・シェパード・ドッグの事件

 

 

しかし、何の根拠もなく茨城県だってジャーマン・シェパード・ドッグを危険犬種として規制しているわけでもありません。

ここでは具体的なジャーマン・シェパードの事件を具体例と共に解説します。

 

長野県での事例(2013年)

 

『長野県警察学校近くの路上で、警察犬の頭をなでようとした小学生の男児(9)が右手首をかまれた。男児は軽傷。犬は11歳のオスのジャーマン・シェパード「ピース」で、高齢のため警察犬としての活動はしていなかった。ピースはいつも排尿する場所に連れ出され、近くで遊んでいた男児が出した手に突然かみついた。女性巡査長が付き添っていたが、男児に近づかないよう注意していなかったという。県警は、殺処分はしない方針。』

引用元:http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/10/28/kiji/K20131028006902360.html

訓練されている警察犬が人を、それも事件を起こしたわけでも何でもない小学男児に噛み付くというありえない事件が起こりました。

この場合責任は小学生ではなくその高齢のシェパードを放置していた婦警の方にあり、きちんと説明していれば済んだ話です。

優秀な警察犬故の油断だったのでしょうが、一歩間違えれば少年は命を落としていた可能性もあります。

攻撃性からくる咬傷事故ではないので殺処分されずに済みましたが、監督不行届きの女性巡査長は何らかの処分を受けたことでしょう。

 

北海道での事例(2015年)

 

『札幌市豊平区の路上で、散歩していた20代の女性とポメラニアン3匹が同じく散歩していた大型犬に襲われた事件を伝えた。ペットショップの店員によると1匹は逃げ出したことで交通事故にあってしまって亡くなったとのこと。さらにもう1匹は大型犬に何度もかまれ17針を縫う重傷となった。飼い主の女性も腰を噛まれ軽傷となった。女性が逃げたポメラニアンを追っている間に、大型犬の飼い主はその場から立ち去ったとのこと。女性によると大型犬はジャーマン・シェパードとみられるという。警察は捜査している。』

引用元:https://kakaku.com/tv/channel=8/programID=54795/page=108/

こちらもまた悍ましい事件であり、何とジャーマン・シェパードに襲われた3頭のうち1頭が死亡したのです。

さらに女性も軽傷で1頭は17針を縫う重傷を負ってしまったというとても悲しい事件となりました。

この場合明らかに責任は逃げてしまったシェパードの飼い主の方にあるのではないでしょうか。

 

岐阜県での事例(2020年2月)

 

『岐阜県美濃加茂市のアルバイト男性(69)が飼育している犬が警察官にかみつき、けがをさせたとして、県警加茂署は17日、男性を重過失傷害の疑いで岐阜地検御嵩支部に書類送検し、発表した。容疑を認めているという。署によると、昨年10月21日午後3時半ごろ、男性が同市太田町でオスのシェパード(4歳)を散歩させていたところ、交通監視中の男性巡査2人にかみつき、腕に10日間のけがを負わせた疑いがある。この犬の体重は34キロあり、過去にも歩行者や自転車の通行人に飛びかかってかみつき、けがをさせたことがあった。保健所からは、口輪をつけるよう指導されていたが、この日はつけていなかったという。』

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引用元:https://www.asahi.com/articles/ASN2K7T8DN2KOHGB009.html

これは割と最近の事例ですが、何と2度にわたって発生した事件なのだそうです。

こちらもまたシェパードの飼い主の監督不行届きが起こした事件と言えます。

警察でさえ相当慎重に扱わなければいけないシェパードを雑に扱ってしまった事例ではないでしょうか。

 

事例から学べること

 

 

このような悲しき事例があるからこそ、ジャーマン・シェパードは危険犬種扱いを受けているのです。

しかし、だからといってそれを安易にジャーマン・シェパードが危険だということにしてはいけません。

上記してきた事例から学べることを分析・検証していきましょう。

 

飼い主の監督不行届き

 

全ての事例に共通しているのは飼い主の監督不行届きが原因でこのような事件が起こったということです。

特に長野県の事例などはプロの警察官がそれをやってしまっているのですから論外でしょう。

そして北海道と岐阜県の事例は完全に飼い主のしつけが不十分であるためにそうなったのです。

これらの事件が如何に悲惨かがわかっていただけるのではないでしょうか。

ジャーマン・シェパードそのものにはあまり問題があるようには見えません。

 

飼い主の心構えの問題

 

2つ目に問題となっているのが、飼い主となる人の心構えの問題ではないでしょうか。

事件を起こしたシェパードの飼い主たちはきちんと勉強もせずにしつけを行なっていたことが伺えます。

ただでさえ日本のペット産業はシステム自体が杜撰であり、飼い主のスキルも心構えも不十分な人が多いのです。

岐阜県の事例がそうですが、危険種の犬たちを通行人や警察など人通りの多いところで歩かせたことに原因があります。

1度失敗すれば分かることを2度も繰り返しているのですから飼い主の心に油断と隙があったとしかいえません。

 

日本のペット産業の闇

 

以前にこちらの記事でも述べましたが、こういうところが殺処分がなくならない原因にも繋がっています。

これはジャーマン・シェパード云々ではなく日本全体のシステムの問題となってくるでしょう。

日本では茨城県など一部を除いて危険犬種扱いをしているところがまちまちというのが問題です。

こういう風にきちんと取り締まるべき部分を取り締まっていないことが何よりの問題ではないでしょうか。

勿論海外でもこういう事例はありますが、日本ではまだまだこういうペット産業の闇が垣間見ます。

 

ジャーマン・シェパード・ドッグにかかる費用

 

 

そんなジャーマン・シェパード・ドッグですが、これだけの事例があっても飼いたいという方はいらっしゃるでしょう。

そんな方のために改めて購入費と生涯かかるシェパードの維持費について解説していきます。

ジャーマン・シェパード・ドッグの飼育にかかる初期費用は「子犬価格」「飼育環境」を合わせ約30万円です。

年間費用は「食事代24万円」と「その他費用8万円」を足して、約32万円ほどと概算できます。

ジャーマン・シェパードの平均寿命は約11年なので、生涯費用を計算すると30万+32万×11年=382万円ほどになる計算です。

大型犬故に凄まじいお金がかかるので、経済的にも精神的にもスキルとしても高いハードルを求められます。

 

飼おうと思ったらなすべきこと

 

 

そんなジャーマン・シェパードを飼うことがどれだけ難しいことかわかっていただけたのではないでしょうか。

ここでは改めて飼おうと思った方がなすべきことを紹介します。

 

プロのブリーダーやしつけ教室に通う

 

まずこれが必須ですが、プロのブリーダーやしつけ教室には投資だと思って通ってください。

悲惨な咬傷事件に発展させないためにも常に飼い犬に気持ちよく生活してもらうことが大切です。

そのためには飼い主自身がしつけの心構えをきちんと叩き込んでもらわなければなりません。

上記のような監督不行届きにならないようにするためにも常に臨戦態勢でいましょう。

 

紹介制・許可制にする

 

そしてこれが一番大事ですが、やはり危険犬種である以上飼うには紹介制・許可制にするのが一番です。

日本は誰の手にも簡単に犬を買えてしまうという現状がまかり通っています。

そのようなシステムの抜本的な改革こそが特にジャーマン・シェパードのような犬種には必要です。

その方が飼い主にとっても犬にとっても幸福なのではないでしょうか。

 

まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか?

改めてジャーマン・シェパード・ドッグは危険犬種に指定されるのも納得の犬種でありましょう。

しかし、実際の事例を見ていただければ分かるように、半分以上は飼い主の心構えと国のシステムに責任があります。

飼い主のしつけがきちんと行き届き、また誰の手にも簡単に渡らせない工夫が大切です。

警察犬になるほどの犬種ということはそれだけ上級者向けの犬種ということになります。

改めて飼い主のしつけに対する心構えとスキルが大切だと分かる犬種ではないでしょうか。

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